中ノ岳1519m<日本の山1000・北海道>
「日本の山1000」に、
ペテカリ岳、神威岳という2つの巨峰に挟まれている中間の山であるため、あまり目立たないが、ピラミダルな美しい姿の山だ.......
登山道はなく、日高側のペテカリ川、ニシュオマナイ川が登頂ルートになる。十勝側の中ノ川は、より上級者向きだ。と、紹介されている。
ニシュオマナイ川で検索してみると、ニシュオマナイ川南面直登沢からのレポがあった。その中に870m二股を右股に行くと、急な滝もなく、登れると書いてある。登れるか分からないけど、ここを登るしかないので、行く。
07年、神威山荘まで車が入れなかったので、延期。
09年、13kの林道歩き覚悟で2泊3日で行く。

*山行中、霧、小雨で写真が撮れなかった。画像は三石道の駅で撮影。
7.29(水)晴れ
ゲート〜神威山荘 歩行時間4時間
7.30(木)曇り/霧雨時々小雨
シュオマナイ川左股沢・右股コース、単独
神威山荘〜中ノ岳〜ビバーク
登り:7時間
下り:7時間
長い山行になるので、4時には出発しょうと準備するが、雨がポッポッ降りだす。30分待機する。雨が止み、空が明るくなってきたので出かける。
参考にした山行レポ3件は北海道でも指折の方々のだったので、彼等よりはプラス2〜3時間はかかるとして、頂上に遅くて、12時30分に到着し、山荘へは19時までに着ければ良しとする。
登りは四苦八苦しながらも、最悪のペースで行けたが、帰路、670m地点の連続する段差滝の函状の所の高巻きでつまずく。登りは崖の縁を笹、木の枝につかまりながら、トラバースし、最後、えぐれているところは勢いをつけて飛び越えたが、帰路はそれが出来ず、少し、上がってトラバース。これが大誤算で、笹が濃く私の脚力では押さえきれず、はじき飛ばされてしまう。考えた末、笹を手で束ねては足を入れを繰り返しトラバースをする。高巻きを終え、沢に降りたときは6時。それでも最後の函を高巻きをすれば山荘は近いと、下っていく。最後の函は登りは大高巻きだったので、中程から巻いてみる。これも大誤算で、急な岩盤にぶちあたり、越えられそうにない。8時....真っ暗。なにかあってからビバークするより、冷静な今、ビバークすべしと、ビバーク地を探す。真下に大きな倒木があり、行ってみる。倒木の横に腰掛けられるスペースがあり、倒木が滑り落ちる心配もないので、ビバークをする。
7.31(金)晴れ
ビバーク地点〜神威山荘〜ゲート
歩行時間:8時間
翌朝、4時に行動開始。身支度を整え、リュックを背負い、腰掛を見ると、小枝と葉っぱが敷かれてある。不思議。腰掛と倒木にお礼をし、ルート探し、岩盤を避け、木の枝、笹につかまりながら、急斜面を登ると、かすかな踏み跡が付いている箇所にでる。「急がば回れ」と反省。かすかな踏み跡を5分も歩くと大倒木帯。ここは登りで手こずったので、一休み。木と木に足が挟まると、なかなか、脱出できなかったよ〜と愚痴る。それで、ここは思い切って、迂回することにし、急斜面を下っていく。下ると、河原が見える。(この時点ではニシュオマナイ川右股とは思わない)水の流れる方向が同じなので下る。尾根に出た。ここで、神威岳の登山道と思う。出ると同時に2人の登山者に会い、しばらく、立ち話をする。その後、山行を振り返りながら、歩く。
山荘で朝食をとり、衣類などを乾かす。
単独の女の人が神威岳から帰ってくるまで、ここにいて、車に乗せてもらおうかなど考えるが、歩くことにする。暑い暑い林道歩きで、1時間歩けず、休み休み歩き、14時ゲード駐車場に着く。
山行を振り返る...
最初の函 左岸を巻く。
1度目 函に少し入ったところから尾根に取り付くが藪が濃く、漕ぐ気になれなかった。
2度目 左股に入ってからすぐ、尾根に取り付く。踏み跡はないけれど、漕ぎやすかった。
急斜面を登り切る手前で、より沢方向に進むと、しっかりした踏み跡があった。
しばらく、踏み跡が続いていたが、大倒木帯になる。大倒木帯を抜けると、又、踏み跡がある。この辺が高巻きにの最高地点のようで、ここから下りになる。赤布、踏み跡はまったくない。急斜面を下り、河原に出る。
670m地点連続する段差滝の函は左岸を巻く。
登りは沢から離れないように巻く。下りは苦戦する。
740m 4段の滝 登り、下りとも左岸を巻く。
870二股は右股を進み、次の二股は水が流れている左股を進む。
ガレ沢濡れていたので、歩きにくい。浮き石が多い。自分の踏んだ石がガラガラと転げ落ちる。
源頭〜山頂(霧雨)
沢靴〜ウォーキング靴 デポ
ここから、どこを登ればよいか分からない。視界が悪い。
左手のダケカンバ林にかすかな踏み跡らしいのがある。ここから取り付き、右の崩壊地方向へ進む。崩壊地の縁をトラバースし、小さな涸れ沢に入り、詰める。(2箇所古いテープがある)
1372ピークの下の岩壁直下に出る。右端の岩に大きな溝があるので、取り付くが、ホールドが今にも抜けそうな草ばかりなので止める。左の岩から巻いたりしたが登れず、立ち往生。11時。敗退の文字がチラチラする。
考えた末、ダケカンバ林と右端岩壁の間に入り込んでみる。これで駄目だったら、敗退。まずは、足場を確認し、身体を横にして強引に入ると、入れる。10歩くらい横歩きすると、広くなり、稜線に出られそうな雰囲気になる。岩壁から離れないように木のぼりをしていくと、稜線に出る。ここからはハイマツ歩き10分位歩くと、1372ピーク(南側)に出る。ここから先、まったく山が見えず、不安になるが、踏み跡ははっきりしている。ハイマツ漕ぎをし、中ノ岳のピークと思う山に着くが、目印が見当たらない。時計を見ると、12時45分。下山する。

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