はやね  童話

  はやね             

おばあさんは、これまでずっと、はやおきでした。

夜があけるころには、もう、おきて、お茶をのんでいたりしました。

それが、さいきんは、まいあさ、ねぼうをしてしまいます。

太陽がのぼって、スズメたちがさわがしくなっても、まだねています。

「すっかり、ねぼうになってしまった」

おじいさんはしかたなく、一人で、あさ茶をのみます。

おばあさんは、まいにち、せっせと、あみものをしています。

お正月にかえってきたまごたちが、みんな、おばあさんのあんだ、毛糸のぼうしをほしがったからです。

「はやくねて、はやおきしてやればいい」

おじいさんはいいます。

「そうですよね」

おばあさんも、そうおもいます。

けれども、あみものをしていると、「もうちょっと、もうちょっと」と、おもって、ついつい、夜ふかしをしてしまいます。

のんびりしていると、冬がおわってしまいそうな気になるのです。

冬がおわってしまっては、せっかくのぼうしはかぶれません。

ようやく、まごたちぜんいんの、ぼうしができあがりました。

「ぼうしをかぶった、まごたちのかおがみえるようだ」

おばあさんは、ぼうしを小包みにしました。

小包には、てがみもいれました。

 みんな、元気ですか。
 まいあさ、元気にでかけるには、はやおきがかんじん。
 はやおきのひけつは、ただひとつ、はやねです。
 はやね、はやおきをして、元気に、べんきょうにはげんでください。

「おじいさん。あしたからは、わたしもまた、はやおきになりますよ」

おばあさんがいいました。


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