2008/6/21

ジョン・エヴァレット・ミレイ展  美術

小川のふちに柳の木が、白い葉裏を流れにうつして、斜めにひっそり立っている。
オフィーリアはその細枝に、きんぽうげ、いらくさ、ひな菊などを巻きつけ、それに、口さがない羊飼いたちがいやらしい名で呼んでいる紫蘭を、無垢な娘たちのあいだでは死人の指と呼びならわしているあの紫蘭をそえて。
そうして、オフィーリアはきれいな花環をつくり、その花の冠を、しだれた枝にかけようとして、よじのぼった折も折、意地わるく枝はぽきりと折れ、花環もろとも流れのうえに。
すそがひろがり、まるで人魚のように川面をただよいながら、祈りの歌を口ずさんでいたという、死の迫るのも知らぬげに、水に生い水になずんだ生物さながら。
ああ、それもつかの間、ふくらんだすそはたちまち水を吸い、美しい歌声をもぎとるように、あの憐れな牲えを、川底の泥の中にひきずりこんでしまって。
それきり、あとは何も。



 『ハムレット』 シェイクスピア著(福田恆存訳)より


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何と壮絶な美しさ・・・


この絵の前に立つと、
愛する人から冷酷に振舞われ父を殺されて
狂うほど哀しんだ彼女の心が伝わってくるような気がして
胸が詰まりました。



19世紀イギリスでもっとも有名な画家
ジョン・エヴァレット・ミレイの名作80点が
日本にやって来ました。

名画の実物を北九州で観られるなんて
夢にも思っていませんでした。

言葉を失うほど素晴らしい作品ばかりなので、
開催中に何度も足を運ぶつもりです。
(人が多過ぎてゆっくり観られなかったし)


北九州市立美術館(6/7〜8/17)
Bunkamura ザ・ミュージアム(8/30〜10/26)
日本では2箇所のみの展覧会、
お近くの方もお近くでない方も是非お運びください。

きっと、一生忘れられないほどの感動を得られると思います。

『ハムレット』読んでから行くのがオススメです。



北九州市立美術館のホームページはこちら









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