2006/8/5

絵本と言葉  文学

何年も前に1度だけですが、 『絵本翻訳コンテスト』 に参加したことがあります。

本屋さんで偶然手に取った翻訳雑誌が主催していたもので、
絵本と翻訳にうっすら興味があった私は応募することに決めました。

英文の課題絵本を2作品購入して翻訳文を提出するのですが、
最優秀賞作品をそのまま日本語版絵本に採用して出版するという
翻訳冥利に尽きる賞品が用意されていたのですよ。
賞金よりも何よりも、それが一番魅力的でした。 (←採用される気かよ)


課題絵本が届いてから提出までの半月は、
試験時期の学生のように辞書とお友達になっていました。
仕事が忙しくて帰宅が遅い日が続いても、
翻訳に取りかかると集中できるようで疲れは感じませんでした。


子供向けの絵本なので、難しい文章や言葉は使われていません。
意味を読み取るだけなら中学生程度の英語力で問題ないでしょう。

されど絵本、なのですよ。

優しく楽しく説明っぽくならず意訳し過ぎず ・・・
物語の雰囲気を守りながら日本語に置き換える難しさを思い知りました。
お母さんが子どもに読み聞かせられるようなイメージで訳そうと思っても
的確な日本語がなかなか見つからないのです。
簡単な言葉ほど深いのだなぁと実感しました。


私は海外に行ったことが無いし、英語を話すことも出来ません。
でも、英語圏の音楽や映画・文学は大好きです。
歌詞の対訳や映画の字幕など、英語と日本語を結んでくれるものは
身近にたくさん転がっていますね。
好きなものから異国の文化を感じ取れるって幸せだなぁと思います。
同時に、他国を知るためには自国のことも深く学ぶべきだろうと感じます。
いろいろなことを原語で理解できるようなったら本当に素敵だろうな。
その取っ掛かりが、私にとっては絵本の翻訳だったのでしょうね。


好きな勉強をするのは楽しいということが今回よく分かりました。

結果は ・・・ 言うまでもないですけど(笑)




◆課題絵本のおぼえがき◆

1作目は、擬人化されたネズミの兄妹のお話。
主人公は、お兄ちゃんのことが大好きな小さな女の子。
留学のために遠く離れてしまったお兄ちゃんへ宛てて書いた妹の手紙が
そのまま物語りになっています。
女の子の1人称で切ない気持ちを綴るにはどんな言葉を選べばいいのか、
そのことに一番神経を使いました。
感情移入して、ちょっと泣きました。(←センチメンタルなヤツ)

2作目は、ハロウィーンのお化けのお話。
こちらは内容あまり覚えてないのだけど、
お化けの擬音が難しかったことだけ印象に残っています。
リズムに乗る日本語の擬音を見つけられなくて苦労しました。



余談ですが、佳作の中に帰国子女だった同級生の名前が載っていました。
すごく頭のいい子だったので、さすが!と思ったのを覚えています。
同じ挑戦をしたわけか ・・・ 感慨深いなぁ。





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