東郷が最も尊敬する一人である佐藤正久参議院議員の講演が行なわれた。
佐藤議員は、災害派遣の話から国の危機管理、リーダー論、そして教育の問題点を鋭く指摘した。いつもながら佐藤議員の話は、強くハートを打たれる。現地の自衛隊の行方不明者の捜索において、特に生存の可能性のある72時間は雪が降りしきる中、昼夜問わず不眠不休で当たったという。身元や性別も分からないほど損壊や腐敗も激しいものもあるというが、中にはご遺体を背負って運び出し、死臭がこびりついて取れないという過酷な環境下で懸命に任務に当たったという。民生支援においても常に被災者住民の立場で考える。そうした様子は涙せずにはいられないものが込み上げてきた。佐藤議員は、徹底した現場主義でこれまで被災地を40回以上訪れたという。ご自身も福島県出身とあって真正面から向かう姿は、常に被災者の側にある。菅首相が、被災地を訪問したが、何しに来たのかと批判を浴びた。松本前復興大臣の被災地を愚弄するかのような高圧的な言動も全く被災地のことなど考えていないのだろう。
現場では、常に危機管理を考え、夜間でも地震で再度津波が来た場合の想定や避難経路の確認やシュミレーションを机上で行なっている。また10万余の自衛隊が東北の災害派遣に投入されていたが、常に国防業務や国際任務など並行し、特に太平洋沖、日本海沖には米軍が配備され、日本の安全を24時間体制で監視していたという。震災の初動対応で二転三転した菅首相であるが、もはや自衛隊の最高指揮官としての自覚すらない。
