2008/9/30

異議申出−日弁連へ  カルト・宗教・犯罪

以下、9月30日に出しました。
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異 議 申 出 書

2008年(平成20年)9月30日

神奈川県**事務所**
懲戒請求者  滝  本  太  郎

日 本 弁 護 士 連 合 会  御中
  会  長  宮 崎 誠 殿

対象弁護士の氏名及び所属弁護士会
 事務所**
対象弁護士   松 下 明 夫 (登録番号22933)
所属弁護士会  仙台弁護士会

懲戒の請求をした年月日 平成18年9月25日郵送
弁護士会から懲戒の処分をした旨の通知を受けた年月日
 平成20年9月29日(同月25日付書面、懲戒書は同月24日)

弁護士会からの異議申出ができる旨の教示の有無及びその内容
教示あり、「なお、上記懲戒の処分に不服があるときは、この通知を受けた日の翌日から起算して60日以内に、日本弁護士連合会に対して弁護士法第64条1項に規定する異議の申出をすることができます。」

異議申出の年月日 平成20年9月30日

異 議 申 出 の 趣 旨
私が懲戒を請求した仙台弁護士所属松下明夫弁護士に対する同弁護士会平成19年(懲)第1号事件について、同弁護士会会長荒中は、同懲戒委員会の議決に基づき、平成20年9月24日付にて「対象弁護士を戒告する。」との懲戒処分をしたが、この処分は不当に軽いから、弁護士法第64条第1項に基づき、異議を申し出る。

        異 議 申 出 の 理 由
1 本件は、殺人等被告事件の被告麻原彰晃こと松本智津夫が東京地方裁判所にて死刑判決を受け、東京高等裁判所に控訴していた事案について、対象弁護士他1名の弁護士が弁護人に就いたところ、対象弁護士らが控訴趣意書の提出期限内になんとこれを提出しなかったがゆえに、控訴棄却の決定を受け、特別抗告などしたがそのまま被告人の死刑を確定させてしまったものである。

  対象弁護士らは、「被告人に訴訟能力がない以上公判を停止すべきである、意思疎通できない以上控訴趣意書を作成できない」、東京高等裁判所こそ「信頼の原則」に反している、「適否」の問題ではあっても「品位」の問題とはなりえない、などと弁明した。

 懲戒書は、これにつき「控訴趣意書提出期限の遵守は弁護人として基本的かつ重大な職務であり、単なる「適否」の問題ではなく、正に弁護士としての「品位」にかかわる問題である」「被告人につき一審の死刑判決が確定した」として、弁護士法第56条1項所定の「その品位を失うべき非行」に該当する、と正しく判断した。

  そのうえで、懲戒書は「以上認定の事実ならびに諸般の事情を勘案し、弁護士法第57条所定のうち戒告処分を選択するのが相当であると判断する」として戒告処分にとどめている。

2 しかし、かかる事案につき「戒告処分」とするのは不当に軽いと言わざるを得ない。
  そもそも、懲戒書は戒告処分を選択したことについて、「以上認定の事実ならびに諸般の事情を勘案し」と、なんと一行を記載したのみである。実質上、量刑の理由を記載していないというほかはなく、それ自体が不当である。

あるいは、懲戒書では、東京高等裁判所裁判長に不用意かつ軽率な発言があったとしているから、これに対象弁護士らが期待してしまったから情状が軽いとでもいうのであろうか、あるいは被告人の死刑は控訴審以降も覆りようがないから、被告人に格別の不利益がなかったとでもいうのであろうか、あるいは懲戒請求者が弁護人選任をした者でないからとでもいうのであろうか、いずれにしても理由の記載がない以上、不明である。

しかし、第1に、ことは死刑判決の確定である。確定すれば、一つの命が失われる事案である。

第2に、一件記録から明らかであろう通り(無理筋であろうとも一審弁護人は一応)無罪を争っていた事案である。

第3に、事件内容は、坂本弁護士一家殺人事件など極悪非道の殺人行為を重ね、挙句に化学兵器サリンまで製造使用して長野県松本市及び東京地下鉄において2度もの無差別殺人をしたことにより、全世界が注目していた破壊的カルト集団オウム真理教の教祖麻原彰晃こと松本智津夫被告の、刑事裁判であり、その高等裁判所での動向はまた、社会的に影響力の大きな事案である。

第4に、被告人に幻惑されその手足となっていた元弟子らのうち、日本の刑事裁判史上最大人数である12名に死刑が言い渡されてしまっている事案である。これら被告人にとっては、少しの可能性であっても被告人の審理を求めていたものであるのに、これが果たせなかった。

第5に、オウム集団は今も残っていて麻原彰晃の破壊願望に支配された思想に従っているから崩壊させるべき集団であり、類似の団体も今後生成発展させてはならないものである。したがって、麻原裁判は、その裁判としての正当性を確保するために、あらゆる面で完璧にしなければならないものであった。しかるに、弁護人はかかる手続的理由で裁判を終結させてしまった。

第6に、懲戒請求者は、対象弁護士を被告人の弁護人として選任した立場ではないが、死刑判決となっている事件の一つ滝本サリン事件の被害者であって、弁護人の活動につき、同様に強く関心を持つ立場にある。そもそも、死刑を執行されるのは被告人自身であるから、弁護人弁護士の懲戒にあたり懲戒請求者が誰かなぞ、何ら関係がない。

本件は、裁判関係者のいずれもが、尚更ゆめゆめおろそかにしてならない裁判であり、弁護人も尚更に細心の注意をはらってしかるべき事案であった。
よって、戒告処分では不当に軽いものであること明白である。

3 対象弁護士の、その後の態度はいかがなものであろうか。弁明により明白である。一片の反省もない。

 「被告人に訴訟能力がない」と主張しても、控訴趣意書不提出の理由にならないことなど弁護士としての初歩の知識である。対象弁護士は、裁判所の態度が「信頼の原則」に反していると主張するが、専門家として言えることではなく聞くに堪えない。「適否」の問題ではあっても「品位」の問題とはなりえないなぞと主張するが、能力への信頼を含めて「品位」となるのだから屁理屈に過ぎない。なんら反省の態度が見えない。

対象弁護士は、他の一名の弁護士ともども、まさに下手なチキンレースをしたのである。被告人に訴訟能力がないとして鑑定、更に立ち会っての鑑定などまでを求め、それを、控訴趣意書を提出しないことで実現しようとした。裁判所との協議の席に書面を持参しつつも提出しなかった。訴訟能力があるという鑑定が出た後さえも、直ちに提出しなかった。まさに下手なチキンレースをしたのであり、懲戒書にあるとおり「安易な一面的判断」をしたのである。

そんなチキンレースの代償は、決して弁護人弁護士の死刑ではなく、被告人の死刑である。被告人の審級の利益を奪ったのである。全世界が注目し、歴史に残すべき麻原裁判をこんな形で終結させてしまったのである。

本件について戒告処分にとどめるならば、今後とも同様に、書面の提出期限をもって、裁判所とチキンレースをする弁護士も出てくる心配さえある。
対象弁護士に反省がなく、今後の同様の事態を避けるためにも、戒告処分は軽きに過ぎる。

以上の通り、異議を申し出る。

最後に、私の本件懲戒請求は、平成18年9月25日に郵送したにかかわらず、平成19年10月22日綱紀委員会の議決を経て懲戒委員会に事案審査がかけられ、今回ようやく懲戒処分となった。事案はもっぱら評価にかかわる事柄であるから本来さほど日時を要しない事案である。しかるにかように時間がかかるようでは、懲戒権を確保していることを中核とする弁護士会、弁護士の自治が危殆に瀕する。事実、この間、東京高等裁判所事務局長たる個人の懲戒請求もされてしまったのであり、まことに残念であった。

よって、本異議申出につき、早急に決定をなすことにより弁護士の自治を示されるよう強く希望する。もちろん、異議申出の理由に記載したことからして、より重い処分を得られるものと確信する。戒告処分にとどめたならば、日本国民はもちろん全世界から、日本の弁護士に対する信頼が失われる。ゆめゆめ忘れてはならない。

以 上
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