2021/4/14

採火場所について―相模原市への質問と回答  憲法・社会・官僚・人権

2021年4月13日16時から17時頃の面談では、尾野、滝本そして佐々木教授から、各要請書に基づき、その内容をかみ砕いて説明し、また口頭で要請しました。
下記は、その際に用意して紙で渡した代理人滝本からの質問事項と、それへの回答部分です。文章まとめ責任は滝本。

質問事項メモ と 回答

2021年4月14日
「美帆さん」遺族代理人 弁護士  滝 本 太 郎
相 模 原 市   御中

1 相模原でのパラリンピックでの採火につき、その場所、日時、さまざまな内容を決めるのは相模原市の権限だと伺っていいですか。

―組織委員会の承認をもらうが、実質的な権限が相模原市であるのはその通り。

2 今回の決定につき、報道される処では、昨年10月に相模原市が決めたとのことですが、市長決裁を得て定めたということですか、それは10月の何日ですか。

−2020年2月段階では、調整中とした。同年3月14日に1年延期となり、9月28日の組織委員会から2021年の日程が公表され、選定に入った。相模原市の南区内の施設幾つかなどの話も出たが、やまゆり園のみが議題となり、10月28日の市長がトップの本部会議できまった。時間は他の議題ともで1時間ほど。

3 神奈川県との協議はいつから何回ぐらいして、いつ了解を得たということですか。

−直ちに、神奈川県にこの方向性であると伝えた。

4 かながわ共同会には、どこの機関がいつ連絡して、いつ了解を得たのですか。

−指定管理者であるかながわ共同会には、県を通して2021年1月の面談日程調整にて趣旨を伝え、2月9日のZoom 会議により承認を得た。

5 津久井やまゆり園の家族会の了解を得たと報道されているが、いつ、どこの機関がどのような形で連絡して、いつどのような形で了解を得たと言うのですか。

−相模原市では、家族会に了解を得るべく動いたことも了解を得たこともない。その報道は分からない。

6 遺族や被害者・家族らとの協議・同意を、昨年10月の公開しない決定前はもちろん、その後も何らしないできたのはなぜですか。その考えがなかったとしか思えませんが。

−定めた後にその詳細について意見を伺いたいと思ってきた。お詫びする。

7 本村市長の、この3月29日の記者会見・フェイスブックには「パラリンピックの聖火 つきましては、8月に神奈川県が実施するパラリンピック聖火フェスティバルに本市も参加いたします。」とあります。そして「詳細については、神奈川県や指定管理者であるかながわ共同会のご協力をいただき、ご遺族等のご意向、お考えに真摯に向き合いながら、検討を進めてまいります。」などとしています。

 すなわち、「聖火フェスティバル」だと捉えての参加を決定し、詳細について意見を聞くにとどめるということになりますが、その通りですね。


―書類や発言上、その通りになっている。真摯に受け止めたい。

8 パラリンピックは、その経緯・由来からして、知的障害者が参加できる種目は少なく、まして津久井やまゆり園の利用者のような最重度の知的・重複障害者が参加する余地はまずないのですが、それは分かっておられましたか。

―分かっている。

9 知的障害者の祭典スペシャルオリンピックスが、広島で2022年11月4日から6日まで開催予定ですが、相模原市はこの関係団体にどのような援助なりをしていますか。聴覚障がい者のデフリンピックについてはいかがですか。

―支援していない。

10 最後にとても重要なこと、津久井やまゆり園事件は、人には相応の能力があること、人は生産性に寄与することが大切だという考えを背景とする、被告人の「最重度の知的障害・重複障害者は人ではない、死んでしかるべきだ」という考えにより、国に偽りの一方的な「安楽死」政策を求めたテロとして実行されました。
 そして、あの男は「共にいきる社会」は、無理だと法廷でさえ述べました。試されて
いるのは、この国と社会になります。そのためには、色々な能力がなくても、生きているだけで意味がある、生きる権利がある、拘束された一職員が叫んだように「(話せなくても)伝えたいことがある」ことに気づき、その人とも共に生きるという価値観、感覚を普及させていくことが必要になります。

 一方、パラリンピックは、障害者がそれぞれのハンディキャップある中で、能力の限りを尽くして競争し、金メダルの獲得に重きを置くものになってきています。努力される選手はもちろんまぶしく、涙が出ます。しかし、努力だけでなく、「他の障害者より速い、強い」といった能力を表彰するものではある、という外ありません。

 すなわち、パラリンピックの価値観では、あの男がもつ価値観と正反対のものではないと考えます。能力などなく「人間とは何だろうか」と考えることともなる最重度の知的 障害・重複障害者も「生きる価値がある」ということを、訴える力になりません。

 それにも関わらず、ここで採火すれば、あの男や同調する者は、能力がやはり大切だろうが、と捉えて自己正当化を図りましょうし、社会にも間違ったメッセージを送ることになります。
その可能性が相当程度あるのだというようには、考えませんか。


−事件内容につき、また被告人がどう言って来たかなど、つまびらかに調べることはなかった。被告人らがどう考えるかなども考えなかった。

口頭質問
本日の要請、抗議を受けて、やまゆり園で採火するが真摯に検討するではなく、場所の変更を含めて真摯に検討するということを言えないか。4月20日までに回答がもらえないか。


―私どもの立場では言えない。しっかりと持ち帰って検討する。時間はまだある。

以 上

追伸―面談してて思ったことを付言。相模原市にあっては、あの被告人にあっては、その名が「聖」であり、彼の発想傾向からして「聖火」を作るための「採火」の場所とすれば、自分の考えを継ぐ、「もとより心失者ではない中での、一部の障害者の努力と能力を表彰するパラリンピックの精神と同じだ」として喜ぶだろう、なんて思いもしないだろうな、と。
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