2020/10/23

死刑の存廃について  カルト・宗教・犯罪

 日弁連が、本日死刑廃止の意見書を出したんだなあ。
 参加者のみで決議できる人権大会は格別、総会で可決されてはいないですよねぇ。
 まして、会員全体へのアンケートとかされいないですよね。
 日弁連につきガックリきました。死刑を廃止させたいと思う人には、これはプラスマイナスでマイナスだろう、とお伝えします。

下記がPDFです。
https://www.nichibenren.or.jp/library/pdf/document/opinion/2020/opinion_201023.pdf?fbclid=IwAR26S8wMhBiz_1P8SUkGuI1GiNsuxe19D74urWo-jvPMOiQWveeCk0_GbZ8

争点は、抽象的には下記だと思う。―死んでいってた被害者、死刑囚、そのうち執行される死刑囚の顔を思い出しながら。
廃止―彼もまた人なり、その命にも価値はある。
存置―その命にも価値があるからこそ、刑罰として贖う。
廃止―人を殺してはならない。命までをも裁くのは不遜。
存置―人はとても素晴らしいこともするが、底知れずおぞましいこともする。人は、裁くことから逃げてはならない。


PDFだと議論しにくいで、下記にテキスト化しましたあ。

**************
日弁連総第31号
2020年(令和2年)10月23日

法務大臣 上 川 陽 子 殿

日本弁護士連合会 会長 荒 中

死刑制度の廃止を求める要請書

第1 要請の趣旨
1 死刑制度を廃止する立法措置を講じること。
2 死刑制度が廃止されるまでの間,全ての死刑の執行を停止すること。

第2 要請の理由
1 当連合会の活動
 当連合会は,2016年10月7日,福井市で開かれた第59回人権擁護大会で,「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」(福井宣言)を採択した。

 死刑は,生命を剥奪する刑罰であり,国家による重大かつ深刻な人権侵害である。刑事司法制度の運用を人が行う以上,誤判・えん罪の危険性を否定できない。死刑は,執行されれば取り返しがつかず,他の刑罰とは本質的に異なる。そして,死刑は,更生と社会復帰の可能性を完全に奪う刑罰である。私たちが目指すべき社会は,罪を犯した人も最終的には受け入れる寛容な社会であり,全ての人が尊厳をもって共生できる社会である。当連合会は,かかる福井宣言に基づき,死刑廃止に向けた活動を展開している。

2 国際社会の潮流
国際社会においても,死刑制度を残し,死刑を執行している国は,例外的な存在となっている。国際的な「世論」とも言うべき死刑制度廃止要請に対して政府が対応しないことは,日本の国際的信用を損ない,日本の人権水準に対する重大な懸念となっている。以下,主要な事項を指摘する。

@ アムネスティ・インターナショナルによると,2019年12月末日現在,全ての犯罪に対して死刑を廃止している国は106か国,通常犯罪について死刑を廃止している国は8か国,事実上死刑を廃止している国(10年以上死刑が執行されていない国)は28か国であり,法律上及び事実上の死刑廃止国は合計142か国に上り,世界の国々の3分の2以上を占めている。しかも,2019年において実際に死刑を執行した国は,日本を含め20か国にとどまる。

A 経済協力開発機構(OECD)加盟国37か国では,死刑を存置しているのは,日本,米国及び韓国のみである。このうち,韓国は死刑の執行を20年以上停止している事実上の死刑廃止国である。また,米国では,50州のうち22州が死刑を廃止し(2019年にニューハンプシャー州,本年3月にコロラド州が廃止),死刑を存置する28州のうち,11州は少なくとも10年間死刑を執行しておらず,4州では州知事が死刑の執行停止を宣言している。したがって,OECD加盟国のうち,死刑を国家として統一して執行しているのは日本だけという状況にある。

B 2018年12月,国連総会において,「死刑の廃止を視野に入れた死刑執行の停止」を求める決議が,121か国の圧倒的多数の賛成により採択された。同決議は,死刑制度を保持する国々に対し,死刑に直面する者の権利を保障する国際的な保障措置を尊重し,死刑が科される可能性がある犯罪の数を削減し,死刑の廃止を視野に死刑執行を停止することを要請している。

C 日本は,国連自由権規約委員会(1993年,1998年,2008年,2014年),拷問禁止委員会(2007年,2013年)や人権理事会における普遍的定期的審査における審査国(2008年,2012年,2017年)から死刑執行を停止し,死刑廃止を前向きに検討するべきであるとの勧告を受け続けている。さらに,2018年7月17日にEU及びEU加盟国との間で,戦略的パートナーシップ(SPA)を締結しており,その目的及び一般原則には「共通の価値及び原則(特に,民主主義,法の支配,人権及び基本的自由)の促進に共同で貢献すること」が掲げられている。EUは死刑制度に反対しており,廃止を求めている。日本が死刑執行を続けるならば,EU及びEU加盟国は,上記の価値や原則の共有に懸念を抱くことになりかねない。実際に,日本における死刑執行に対して,執行後直ちに,EU代表部と加盟国駐日大使らの連名,ドイツ人権政策委員,駐日フランス大使等が,それぞれ死刑廃止を呼びかける声明等を公表した。

3 犯罪人引渡しを受けるために
 日本が犯罪人引渡条約を締結している国は,韓国とアメリカのわずか2か国にとどまる。その理由として,日本に死刑制度が存置されていることが考慮されているとの指摘がなされている。とりわけ死刑を廃止しているEU加盟国との間では今後も同条約の締結の見込みは薄い。また,つい先日も,同条約が締結されていない南アフリカ共和国に対し,政府が被疑者引渡しを求めるべく外交ルートでの協議を模索したが,日本に死刑制度があることを理由に拒否されたことが報道されたばかりである。死刑制度を廃止し,諸外国と日本との間で,犯罪人引渡条約を締結しやすくする環境を整えることも必要である。

4 国民世論について
 政府は,国際機関からの意見に対して,死刑に対する国民世論の支持をもって説明してきた。本年1月17日,死刑制度に対する意識調査を含む「基本的法制度に関する世論調査」の結果が公表されたが,確かに「死刑もやむを得ない」と回答した者が80.8%であった。しかし,そのうち「状況が変われば,将来的には,死刑を廃止してもよい」との回答は39.9%にも上っており,これを考慮すると,賛否が拮抗しているという評価も可能である。また,仮釈放のない終身刑が新たに導入されるならばどうかという問いに対しては,「死刑を廃止する方がよい」と回答した者が35.1%,「死刑を廃止しない方がよい」と回答した者が52.0%であった。
また,死刑についての情報公開が極めて不十分であり,このことが世論に影響している可能性も指摘されている。

 もっとも,死刑廃止は世論だけで決めるべき問題ではない。世界の死刑廃止国の多くも,犯罪者といえども生命を奪うことは人権尊重の観点から許されない等との決意から,政治や行政機関の主導により死刑廃止に踏み切ってきた。

5 結語
 以上の次第であるから,死刑制度が廃止されるまでの間,全ての死刑の執行を停止するとともに,死刑制度を廃止する立法措置を講じることを求める。
以上

     ***********
気が付いてみれば、初めの方で、死刑制度反対の文章に続けて、こうあるんですね、信じがたい。
―そして,死刑は,更生と社会復帰の可能性を完全に奪う刑罰である。私たちが目指すべき社会は,罪を犯した人も最終的には受け入れる寛容な社会であり,全ての人が尊厳をもって共生できる社会である。―
★この論理で行けば、終身刑もアカンですね
★血の匂い、事件のおぞましさ、人格障害に基づく事件おそろしさ・おぞましさを知っている弁護士であるはずなのに、どうしてこうも容易に、「共生」と書けるのか。

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