2020/1/8

19歳、女性、美帆さん  

各 位                弁護士滝本太郎

 下記は、本日これから初公判の、被告人植松聖に対する殺人等被告事件に関し、一被害者である「甲A」さん遺族代理人としてアップするものです。(PDFでのアップはできませんでした。)

 まず、どなた様におかれても、同遺族を探すとかその周辺を含め接触・連絡は一切されないようここに求めます。


 同遺族として、その住所・氏名を出さなかったのは、いわゆるメディアスクラムが恐しかったこと、何より世の中には怖い人がいることを実感し、とても心配だったからです。同遺族は、葬儀に知り合い等々極めて多数が参列していたことでも分かる通り、障害のことを知られたくないから匿名にしたのではありません。

 それでも知らない人などが訪れるなどしては困ります。誤解なきようお願いします。

 同遺族はまた、この裁判では、決して被告人の責任能力の有無程度とか量刑を定めれば足りるものだとは考えていません。被告人の考えそのものを、社会も国においても論ずる契機とし、克服して欲しいと強く念願しています。

 そのため、「甲A」には名前も人生もあるのだと示す必要があり、なによりご遺族として美帆さんが生きていた証を残したく、この写真と説明書を公開します。


1、以後、甲Aさんにつき「美帆さん、19歳、女性」と記載されて結構です。.

2、新聞社、雑誌社などどのメディアにおかれても、自筆部分ともどもご自由にご利用ください。ただし、当職のブログは偶々利用するだけですので、出典は書かないで下さい。単に「遺族提供」で結構です。

3、メディアに出る以上、インターネット上も公表されることは分かっていますが、どなたさまもコラージュ化する、侮辱めいたことを記載するなどは厳にしないよう求めます。万一のことがあれば、厳正な法的処分をいたします。

4、それ以外は今、提供できる情報はなく、なにかを答えることはできません。提供可能な情報があれば、今後は逐次、横浜司法記者会の幹事社あてに連絡申し上げます。

5、最後に、小さな媒体であってもこれらを呈示して報じた場合、是非とも2部を当事務所あてにお送り下されたく、お願い申し上げます。

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手記テキスト
 大好きだった娘に会えなくなって3年が経ちました。時間が経つほどに会いたい思いは強くなるばかりです。会いたくて会いたくて仕方ありません。本当に笑顔が素敵でかわいくてしかたがない自慢の娘でした。アンパンマン、トーマス、ミッフィー、ピング−等のキャラクターが大好きでした。音楽も好きでよく“いきものがかり”を聞いていました。特に“じょいふる”が好きでポッキーのCMで流れるとリビングの決まった場所で、ノリノリで踊っていたのが今でも目に浮かびます。電車が好きで電車の絵本を持ってきては指さして「名前を言って」という要求をしていました。よく指さしていたのは、特急スペーシアと京浜東北線でした。ジブリのビデオを見るのも好きでした。特にお気に入りは魔女の宅急便と天空の城ラピュタ、他のビデオも並べて順番に見ていました。

 自閉症の人は社会性がないといいますが、娘はきちんと外と家の区別をしていて、大きな音が苦手でしたが、学校ではお姉さん顔をしてがんばっていたようでした。外では大人のお姉さん風でしたが、家では甘ったれの末娘でした。児童寮に入っていた時、一時帰宅すると最初のうちは「帰らない、家にいる」と帰るのを拒否していました。写真を見せて「寮に帰るよ」と声かけすると、一応車に乗り、寮の駐車場に着くものの車からは出てきません。「帰らない」と強く態度で表していました。パニックを起こして大変だったけれど、うれしい気持ちもありました。2年くらいは続いていましたがそれ以降は、自分は寮で生活するということがわかってきたようで、リュックをしょって泣かずに帰っていくようになりました。親としては、淋しい気持ちもありましたが、お姉さんになったなあといつも思っていました。

 月1くらいで会いにいき、コンビニでおやつと飲み物を買い、一緒にお庭で食べるのですが、食べおわると部屋にもどることがわかっていて、食べている間中、「歌をうたって」のお願いをされ、よくアンパンマンの“勇気りんりん”と、ちびまる子ちゃんのうた、犬のおまわりさん等、うたっていました。私の歌をBGMにしておやつをおいしそうに食べていました。自分の部屋にもどる時も「またね」と手を振ると自分の腰のあたりでバイバイと手を振ってくれていました。泣きもせず、後おいもせず、部屋にもどっていく後ろ姿を見ているとずいぶん大人になったなと思っていました。

 美帆はこうして私がいなくなっても寮でこんなふうに生きていくんだなと思っていました。人と仲よくなるのが上手で、人に頼ることも上手でしたので職員さんたちに見守られながら生きていくのだと思っていました。言葉はありませんでしたが、人の心をつかむのが上手で何気にすーっと人の横に近づいていって、前から知り合いのように接していました。皆が美帆にやさしく接してくれたので人が大好きでした。人にくっついていると安心しているようでした。

 美帆は一生懸命生きていました。その証を残したいと思います。恐い人が他にもいるといけないので住所や姓は出せませんが、美帆の名を覚えていてほしいです。どうして今、名前を公表したかというと裁判の時に「甲さん」「乙さん」と呼ばれるのは嫌だったからです。話しを聞いた時にとても違和感を持ちました。とても「甲さん」「乙さん」と呼ばれることには納得いきませんでした。ちゃんと美帆という名前があるのに。どこに出しても恥ずかしくない自慢の娘でした。家の娘は甲でも乙でもなく美帆です。

 この裁判では犯人の量刑を決めるだけでなく、社会全体でもこのような悲しい事件が2度とおこらない世の中にするにはどうしたらいいか議論して考えて頂きたいと思います。障害者やその家族が不安なく落ち着いて生活できる国になってほしいと願っています。障害者が安心して暮らせる社会こそが、健常者も幸せな社会だと思います。
      2020年1月8日  
                19歳女性 美帆の母

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2020/1/24  11:25

投稿者:通行人

心ない書き込みをしてもうしわけありませんでした。お手数ですが削除してください。

2020/1/13  18:34

投稿者:友北

「通行人」さんは、なんともしょもな、内容を読みもせず、先入観で、失礼な書き込みをするんですね。
「美帆さんという娘がいたことを周囲に隠し」なぞしていないから葬儀には延べ200人が来ているんですよ。数千人に一人か数万人に一人かもしれないが、世の中には「他にも怖い人がいる」んです。ご自身は違うかもしれないが、広く知られれば、ホントろくに読みもせず、しょもない事を考え言い、来たりする人もね。一般に知られていなさすぎ。
私もオウムがらみ知られてしまい、過去、いくつもの脅迫や嫌がらせもあり、逮捕された人も複数いた。そういうのもなんです。
「通行人」という完全匿名の方、KD106133095196.au-net.ne.jp さん、分かってくださいませ。

2020/1/12  17:47

投稿者:通行人

まず美帆さんですが、姓は公開していませんね。実質匿名と同じです。美帆さんという娘がいたことを周囲に隠し、そしてこれからもいなかったことにして暮らすのですね。

2020/1/11  17:34

投稿者:友北

愛さん
>ラジオで遺族のコメントを聞き涙だ出ました。
そうでしたか、それはありがたいです。お母さんにも伝えておきます。耳から入ると共感でき易いですね。
山田さん
>お母様の深い悲しみのお言葉を前にして、ただただ涙を流す
ありがとうございます。本人らも勇気づけられただろうと。このようにしつつも、ご本人らの日常生活こそが大切であり、それを守ろうとしております。
kさん
>かけがえのない命
そうなんです。ただ人命尊重が、どの時代、どの地域でも第一だ、という定理はなく、障害児者・高齢者らについて哀しい歴史もある訳であり、私、思想闘争の問題なんだろうと捉えています。

2020/1/10  5:35

投稿者:愛

ラジオで遺族のコメントを聞き涙だ出ました。
身勝手な理由なんかで奪われてもいい命なんてない!!

2020/1/9  1:49

投稿者:山田

美帆さんのお母様、お母様の深い悲しみのお言葉を前にして、ただただ涙を流すことしか出来ないでいることを、どうかお許しください。
美帆さんの御冥福と遺されました御家族の慰めの為に心からお祈りいたしております。

2020/1/8  14:57

投稿者:

ご両親にとって、こんなかけがえのない命を安易に抹殺する権利がどこにあるのでしょう。美帆さんのご冥福を心よりお祈りするとともに、ご両親の心が癒される日々をお祈りします

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