2019/6/30

「不同意性交等罪」−伊藤氏のツイッタ―  憲法・社会・官僚・人権

 伊藤和子氏のツイッターでは、伊藤氏は毎日のような同じことを何度も何度も書き込んでいて、流れてしまう。一度、下記につき書き込んだが、今はまず見つからない。まあ、ツイッターに長々と書くものではないが、同氏のフェイスブックは見当たらず、ブログもコメントできないみたいなのでして、仕方ないものでした。
 議論の発展性なんてどうでもいいのかな、まさに反復話法での扇動になってしまっている、と感じます。参考までにまとめておきます。


伊藤和子 #刑法改正
ついに6月24日に署名を提出します!! 50000で提出したい❗是非広めてください。お済みでない方は署名お願いいたします。


1、<強制性交罪>から<不同意性交罪>への改正運動において、運動される人の中の一部に誤解があるのではと思い、書きます。強盗罪235条、強姦罪177条、強制わいせつ罪176条の「暴行又は脅迫」について、そして議論されている「性交の同意」についてです。

2、なおまた、伊藤先生からは、聞けばドイツ刑法の先の修正「認識可能な意思に反して」で犯罪成立、という改正を紹介されたが、日本刑法の改正として案を提示しないので弱っています。なお、この条文ですと、いわば「過失強制性交等罪」もあり得る可能性さえもあります。

3、さて、同じ「暴行または脅迫」だが、判例上は
235条が「反抗を抑圧する程度」、
177条がそれより弱くても成立「反抗を著しく困難にする程度」とされ、
176条が法定刑が低いから更に弱く「困難にする程度」でも良いという所かと(ために強制わいせつは電車内チカンで強いて手を入れたでも成立など)。

4、問題はその具体的適用です。改正運動の前に気が付くべきは、条文はどれも「暴行又は脅迫」という同じ表現なのです。
 すなわち運動として「強姦罪は、強制わいせつ罪の「反抗を困難にする程度の暴行・脅迫」で認めよ。」という世論と裁判官に訴えることもできる、ということです。

5、さらに重要なのは、176、177条とも文言上は「同意」があっても有罪とできること。勿論「和姦は強姦ではない」ことから同意が議論となります。
 しかし「暴行又は脅迫の上での同意」なんては「同意」ではもちろんないし、判例上、直截にそうして有罪としたと思われるものも多く、かなり裁判官の考えによると感じます。

 補充@−「同意」が構成要件ではないので、暴行・脅迫と姦淫との因果関係判断の一環としての「同意」判断であり、同意があっても因果関係が断絶していない、という発想ができるのです。
 補充A−判例の変更ということはあるんです。上品な話ではないが、大昔は、強姦罪は大昔は陰茎を全部挿入して初めて既遂でしたが、後に一部挿入にて既遂となりました。そんなのも判例変更というものでして。

6、「同意なくして」とかが構成要件となった場合は、尚更に裁判官の考え次第になってしまう、と気になります。合議体でも、です。このような、文字通り外見に示されない主観的な構成要件は、なるべくは避けるべきとされてきたものでした。

 さらに、何度も書いているように、高松高裁S47.9.29例など、2週間前の「脅迫」で有罪としたが、同意要件にすれば被害者が電話して場所と日時指定していて「同意ある」から無罪だろう、まずいのでは、と考えます。

7、上記のことから、「不同意性交等」への変更論議の前に、
・まずは、全ての裁判官に向け、研修所等で被害者心理をもっと学べ、
・併せて判例変更を求める、という運動をすべきでは、と思うんです。
―「支配と服従」のこと、知られていなさすぎですから。

補充: この手法であれば、殆どの弁護士何も言わないものです。そもそもが検察立証の問題であり、高裁もあるのに、直ちに裁判官批判、果ては罷免運動にまでなってきたから、疑義が多く出たのです。各裁判官それぞれ無罪判決を出すときは実に相当に精査して、勇気を出して下しているものなんです。それ以前に当該裁判に関わっていたのでもない人が、判決の精査もしないままに激烈な批判を始めれば、違和感が表明されるのです。

8、また、同意の立証責任や詐欺的同意は同意か−そんなはずじゃなかったあという性交での、男や女の有罪・無罪−の問題に答えずに、その改正を言うは説得力を失わせると思います。

「同意があれば罪にならない」典型例は、私文書偽造罪でしょうが、そちらは詐欺的同意は「同意」にはならないと思われるので、同様に考えると、例えば「独身という話だったから性交した」という場合の、言った男や女も不同意性交罪になってしまいます。

9、最後に、178条準強制性交等罪は「心神喪失又は抗拒不能」とありかなり限定的であるところ、「著しく心神を減退または抗拒困難な状況」という条文への改正運動は、理解できます。
「ともかくも不同意性交等罪に」という動きは、まったく訳が分かりません。

以下、20190704補充
10、補充しておきます。先生の6月24日の下記書き込みについて。
    ******
1 不同意性交を性暴力として認識するか
2 不同意性交ないしその一部の可罰的違法性を認めるのか
3 構成要件をどのように定めて罪刑法定主義の要請に答えるのか
それぞれの論点があり、それぞれ議論すればよいと思います。
    ******
これは、運動家たる質問であり、法律家たる質問でないです。
1は、どちらの構成要件も現行刑法にないのだから答えようがない。もとより民事上多くは違法だろうが。 
2は、その構成要件が今はないから刑法学上の「可罰的違法性」を論じようもない。 
3は、改正したい側が提示するのが当たり前であり。

以下、20190706追加
4つの判決を丁寧に分析した園田寿教授の文書が出ましてね。どうぞ広くご参考までに。
https://news.yahoo.co.jp/byline/sonodahisashi/20190705-00132901/
 それにしても、7.21参議院議員選挙の大阪選挙区、共産党の辰巳議員と立憲から出ている亀石弁護士につき、このことが影響しないことを祈ります。どちらも議員でいてほしい方です。
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