2005/12/19

伊那谷の食3  飯田線の旅

 ざざ虫、蜂の子に続き、虫シリーズ第3弾はカイコのサナギなのだ。
その昔、生糸と絹織物は日本の一大輸出品だった。長野はその生産地で、かの中央本線は、生糸を長野方面から横浜港のある東京方面へ運び出す為に施設されたのだと、何かの本で読んだことがある。その昔、飯田線沿線、川路駅の辺りも桑園が広がっていたそうだ。それらは、化学繊維(ナイロン)の生産量が増えるにつれて衰退し、現在は桑園の痕跡が残るのみだ。さて、蚕のさなぎは、もちろんこの生糸を取る為のカイコの繭の副産物なのだ。繭を熱湯につけて生糸を紡ぎ出す。どんどん糸を取って、最後に残るのが、繭の中のサナギだ。この蚕のさなぎは、その形状と色具合が、どこか豆類に似たところがあり、「カイコ豆」と偽って何も知らない人に食べさせると、結構普通に豆だと思いこんで食べてしまうのだそうだ。
 俳優の峰竜太さんは、飯田線南部の唐笠駅の近傍に実家がある。
子供時分は、よくこの蚕のさなぎを、ふりかけの様にご飯にかけて食べていたのだそうだ。実にごく普通の食物だったのが知れる。
 僕は、ざざ虫も蜂の子も食べたことがあるが、これはまだ食べたことがない。だから豆のような味がするものか分からない。これも缶詰の物は甘露煮状態になっているのだろう。

 最近この昆虫食という文化にも変化があるのだそうだ。若い世代の人は昆虫を好んで食べないのだという。確かにこれだけいろいろな食材があふれるご時世にあって、わざわざ昆虫を選り好んで食べる人はそう多くあるまい。次の世代あたりには消滅してしまう文化なのかも知れない。
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