2010/9/8
人気のパン屋さん。

元気な八百屋さん。

ご覧の通り、道幅が狭く歩行者がゆったりと歩ける道が長く続く。
自動車にとっては不便このうえない。
だが、そこに商店街が今も元気な訳があるのではないだろうか?
三浦展氏は魅力ある街のポイントのひとつとして、「歩けること」をあげている。
彼の言葉を借りよう。
「吉祥寺・下北沢・高円寺といった街には車があまり通らない。
車の多い幹線道路は街の中心から外れている。代官山・自由が丘もそうだ。
道は概して狭く、街路が入り組んでいるので、あたかも梅の枝のように微妙に曲がり、
分岐しながら、ラビリンス的な魅力を生み出している。
こういう魅力は、郊外のロードサイド空間にはまったくないものだ。
道が広くてまっすぐでなければならないというのは、コルビュジェ以来の近代主義的都市計画の陥った誤りだ。コルビュジェは「まっすぐな道は仕事の道だ」と言った。
たしかにまっすぐな道のほうが仕事ははかどる。生産的で効率的である。
だが、コルビュジェも言っているように、曲がった道のほうが絵画的であり、休息に適している。
その意味で、広い道をつくって、その沿道に大きなショッピングセンターをつくるのが都会的だと思うのは間違いである。・・・自動車という交通手段は街をつくらない。
人々は道から道へ移動し、道沿いの店に立ち寄るだけだから、店と店が有機的に結びついて、ひとつの街を形成するということにならないのだ。だから、郊外には茫洋と広がる空間しか生まれない。」
高円寺の魅力とそのわけ。次回につづく・・

投稿者:eudaimonia