2010/5/24

歌会に学ぶ  短歌

先日は、私の属する短歌の同人の関西支部の歌会が久しぶりに開催された。今回は、昨年亡くなった会員のお宅での開催で、その方のお弔いの意味も込めた会合であったので、何かと慌ただしい昨今ではあるが、私も参加することにしたのである。今回はそういう趣旨もあるせいか、新潟の本部から会長も出席され、参加者は7名であった。

元・高校長で全国で百校以上の学校の校歌を作詩されたその会長は間もなく92才になるのだが、いつも気軽に大阪まで出てこられるし、頭や口の回転も衰えを知らぬようだ。歌会は、各自が事前に提出しておいた一首ずつの歌を作者名を伏せて一覧表にした資料を見ながら、お互いに歌評を進めていく形式である。そして最後に、誰の歌であったかが明かされるのである。

その中で今回、初心者が心がけるべき留意点の一つは「説明調」にならないことだと教わった。自分が感じたことは周囲の人にも漏らさず伝えたい気持ちが先走ってしまい、初心者はどうしてもすべてを説明したくなるものである。しかしそうしてしまうと読み手は「ああそうですか、それで?」という印象をもつにとどまってしまうものらしい。例えば当日私が提出した歌は次のとおりである。

 「空青く白雲すでに初夏のさま木々は緑の濃さを競へり」

まさに情景をさらりと読んだものの、結局は説明だけに終わっている。ところが、説明し尽くさずに、余韻や余情を残し解釈の一部を読み手に任せるほうがかえって感動を与えることになるのである。例えば次の一首は当日提出されたある先輩の歌である。

 「しがらみをさらりとすてしデコちゃんのシンプルライフにあやかりたくも」

これなどはいかがだろうか。あえて漢字を使わず、かなとカナだけで構成した点も利いているが、何といっても結句の「も」が素晴らしい。あやかりたいのはやまやまなれどもそれができないもどかしさが、この1文字で読み手に伝わるのだからすごいと感じた。さすがに先輩はひと味違うものだ。

CDAやコーチングで「聴く」「質問する」ということの大切さを学んだが、上記のような点は、短歌だけでなく何ごとにも通ずるコツというのかポイントと言うべきか、そんな何かがあるような気がした。まだまだ学ぶべきことはたくさんある。独学ではなく同人や研究会に属して勉強する意義はどうやらこのへんにもありそうである。
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タグ: 短歌 歌会 説明調



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