雨水は使い方によっては暮らしに益をもたらす半面、大きな災害を引き起こす場合があります。広い田んぼに浸透した雨水は、太陽の光を浴びて苗を育て、温度が上がれば上昇し、雲となり、やがて雨となって降り注ぎサイクルが回り、暮らしに恵みをもたらします。
今から10年前、江戸の歴史が息づく地に、先端技術の粋を集めた巨大タワー東京スカイツリーが開業しました。東京は使う水量より降水量の方が多く、東京スカイツリーの地下には2,635トンもの雨水タンクが設置され、両国国技館や江戸東京博物館など、墨田区内には370基もあるようです。
一般に水を利用する利権は、河川の流水を特定の目的のために継続的に使用する権利のことをいい、河川管理者に対して許認可が必要です。
私が住む町内は、山野に降った雨をため池にためて、田植えのこの時期に放流して、田植えが始まりました。ため池の水を利用するため、河川法の流水占用の許可の申請など対照ではありません。
令和4年5月17日(火曜日)に発生した明治用水頭首工の漏水事故の被害は、岡崎市をはじめ、水道は3市1町、工業用水は9市3町、農業用水は8市が関係しています。東海農政局は漏水事故 緊急対策本部を設置して、必要水量を確保するため、仮設ポンプの設置などを行っているようですが、応急対策にすぎません。
中国では、治水と水利は国家経済の繁栄にとっても不可避の問題だとして、きわめて悠久な伝統を有し、のちには〈水を制する者は天下を制する〉の言葉も生まれています。明治用水頭首工については根本的な解決策を早急に出すべきです。

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