テレビを見ていたら、定年退職した元会社員から、もう着ることもない洋服を譲り受けて安く販売する仕事を始めると、思いも寄らなかった若者に人気があり、結構な商売になっていると報じていました。
また、「ポツンと1軒家」というテレビ番組では、都会から山奥の家を買い取って、自然の中に住むという家族を紹介していました。
思えば、バスが朝夕の数本しか通らない町に自宅を建てたとき、背負ったローンは年率7%で、それでも家を構えた喜びがあり、さして立派な家ではありませんが、家族で過ごしてきました。
2階には狭いながらも、子ども2人の部屋があり、就職して家を出た子どもは、それぞれの地で独立して新しい家を建て家族と住んでいます。親が元気なうちは良いのですが、いずれ誰も住まない実家が残り、子どもや孫の代へと繰り返されると思うのです。
「終活」が注目されるようになって久しいのですが、思い出の詰まった家が地域や後の世代のお荷物とならないように、老夫婦となった今、建物の行く末も考えなければなりません。
愛知県の空き家率は全国値より低く、全国の中でも 低水準に位置しているそうです。しかし、空き家の増加率は 全国平均を上回っているとのこと。
誰も住まなくなった建物は、倒壊などの危険性があるため、役所の代執行がなされ、空きや家の状況により差はあるものの、撤去費用の額は600〜800万円にもなり、確定後に所有者に請求されるとのことです。
空き家問題の発生する状況をみてみると、親の実家を相続した段階で「とりあえずそのまま」にしておくのではなく、将来を見据えて適切な対応をしていくことが重要です。

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