もうすぐ冬休みになり、受験する児童・生徒にとっては本番に向けた追い込みの時期になり、睡眠時間を削って机に向かったりして毎日の努力を重ね、目標を持って頑張る子も多いことでしょう。体力をつけるために「すき焼き」はどうでしょうか。
「すき焼き」のことを「ひきずり」とも呼び、主に牛肉を用いますが、名古屋では鶏肉を用いてすき焼きを「ひきずり」と呼んで区分しているのです。
「ひきずり鍋」は40〜50年前までは、尾張地方で秋祭りやお祝いの席、年末や年始などに食べられていた郷土料理の一つで、「鍋の中で引きずって食べ、引きずるほどの美味しい」とされ、暮れの大みそかには「ケッコーなこと(良いこと)を来年に引きずる」という意味もあるようです。
すき焼き鍋は、「魚すき鍋」「カニすき鍋」「豚すき鍋」「とりすき鍋」「キムチ鍋」など、牛肉以外の材料を使用したものもあり、調理の仕方や味付けはそれぞれ、異なる方法があります。
鍋料理には、すき焼き鍋の他に、鴨鍋、寄せ鍋、土手鍋、もつ鍋、磯鍋、ちゃんこ鍋など、具材の名称や調理方法から名がついた鍋など、数多くあります。
作詞・永六輔、作曲・中村八大、歌・坂本九の「上を向いて歩こう」は、なぜかアメリカでは「すき焼き」というタイトルで発売されヒットしました。
イギリスのディキシーランド・ジャズのバンドが、この曲を最初に録音したとき"uewomuite - arukoh”という日本語の題が、皆どうしても覚えられなくて、スタジオで誰かが「面倒だから“sukiyaki”って呼ぼうや」と言い出して、それがそのままレコードのタイトルになってしまったというのです。
それほど当時から、“sukiyaki”の名前が欧米で通っていたのかと思うと、日本食「すき焼き」も、たいした料理です。

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