世の中、スピードの時代なのか、それとも日本人は言葉を省略することが好きなのか、例えば、本来の言い方である「テレビジョン」「ラジオ・カセットテープレコーダー」「携帯電話」の一部を省略し、「テレビ」「ラジカセ」「ケータイ」などと呼びます。
省略してしまい、本来の言い方を逸脱したように思えますが、生活を振り返ってみると,略した言葉がなしでは、暮していけない現実があり、柔軟な姿勢で臨む必要があります。
古い言葉で、「アルバイト」は「バイト」 「チョコレート」は「チョコ」 「主食用パン」は「食パン」 「ビードロ玉」は「ビー玉」 「割前勘定」は「ワリカン」 「軍用手袋」は「グンテ」 「デパートの地下」は「デパチカ」などがあります。
近ごろでは、「ありがとうございます」は 「アザッス」または「アザッ」、あいづちの「あーなるほどねえ」は 「アーネ」、「お疲れさま」は 「オツ」、「それって 真面目?」は 「それ マジ?」または「ソマ?」など、そこまで略すかと言うのもあります。
学生の就活(就職活動用語)では、「学生時代に力を入れたこと」を略し「ガクチカ」や合同企業説明会を略し「ゴウセツ」と呼び、学生の間ですっかり定着している言葉だそうですから驚きです。
コロナ禍(新型コロナウイルスが招いた災難や危機的状況)による採用内定をとるのに、就活の中身が複雑で煩雑になっているとのこと、「ゴウセツ」やオンライン面接、企業に提出するエントリーシートも志望動機、将来展望、さらに自己PRや「ガクチカ」も必要だとか、やれやれ・・・・。
再就職の場合は「職務遂行能力」を「職能」と略した言葉が使われていて、組織的には経営、管理、作業という「職能」に分けられ、業務は購買、生産、販売、経理・財務、人事・労務、研究などの職能が求められます。
新たな言葉を省略しても、元の意味を保つ程度にしてほしいものです。

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