新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、政府や地方自治体の消費支援策「GoToイベント」も、物言いがついて、この分では景気も冷え込むことが明かです。また世界的な不況で、各国が景気の回復を目指し金融緩和の最中で、世の中にお金がジャブジャブ流れているのです。
お金余りの現象から、東証の株価を見れば、4日午前の日経平均は、2万6697円を付けました。今にも1980年代中頃から発生したバブル期の株価、3万円台を付けそうな気配です。
日本の株価が高値を付ける一方、アメリカの株価も、これまでの最高値を付け、実体経済は冷え込んでいるにもかかわらず、バブル期の株価に似たような構図となりつつあり、投機的な資金の投入は過剰投資につながり、いつしか実体経済との乖離(かいり)ができ、後戻りが不可能になりそうです。
各企業は本業への投資よりも、「財テク」と呼ばれるハイリスク・ハイリターンの資産運用や、投機的な株などの取引へのめり込まないように注意が必要です。
バブルが崩壊した後、2000年頃から徐々に企業収益は改善され、2002年からゆるやかな景気拡大が続きましたが、所得格差や正規・非正規雇用の賃金格差、都市と地方の地域格差は拡大し成長率も低く、経済成長はしているというものの、実感をともなっていないのです。
コロナで不況になった企業の立て直しに金融緩和が続けば、金持ちのマネーゲームが再び起きそうな気がしてなりません。

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