今から10年前、「タバコを吸わず、酒少々、野菜と果物を十分に適度の運動をする習慣のある人は、ない人と比較し14年長生きする」と英国ケンブリッジ大研究チームが米医学誌に発表したと毎日新聞が報じていました。
当時、名古屋市内でも路上で歩きながらの喫煙やポイ捨ての監視が厳しくなり始めたばかりで、喫煙の制限は現在ほど厳しくなく、喫煙の理解者も多かったように思います。
国は平成22年2月に、基本的な方向性として「公共の場は原則として全面禁煙であるべき」などを記した通知を出し、平成24年度においては「受動喫煙防止対策の徹底について」の通知を発しました。
趣旨として「タバコが健康に悪影響を与えることは明らかであり、禁煙はがん、循環器病などの生活習慣病を予防する上で重要である」とのこと・・・・。
タバコによってリスクが高まる病気として、脳卒中、認知症のほかに、骨折・転倒、糖尿病、ガンなどがあり、寝たきりまで至らないものの、何らかの介護が必要となる病気で、タバコをやめることで、これらの病気を防ぐことができるというものです。
タバコが体に悪いとわかっていても、タバコを吸う人は、「自分の体のことだから好きにする」と言うかもしれません。確かに病気で苦しむのは本人です。しかし、実は本人だけの問題ではありません。
タバコによってリスクが下がれば高齢になっても元気で毎日を楽しみ、自分で身の回りのことができ、介護で家族に負担をかけなくても済むというものです。
日本の高齢化のスピードは著しく、厚労省の推計によると2025年には認知症・寝たきり・衰弱などで介護を必要とする人は520万人に達すると予想されています。健康なうちから寝たきり予防を心がけることが大切で、まずタバコを止めることから始めましょうか・・・・。
きょう5月31日から、平成30年度「禁煙週間」です。(厚生労働省)

5