昔のことわざに「柿が赤くなると、医者が青くなる」と云われ、柿は日本の代表的な果物で、色着いた栄養ある柿を食べると病人が減って、医者が大いに困ったという、云い伝えがあります。
柿は渋いもの、甘いものとあり、一般にスーパー等へ出ている柿は殆ど甘い物が多いと思います。柿の渋さの元は水溶性のタンニンで、渋を不溶性にするには炭酸ガスやアルコールを使ったりしますが、皮をむいて寒風にさらすことで渋を抜くこともできます。
果物の中で酸味を感じないのが柿の特徴で、ビタミンCがミカンの2倍も含まれていて、1個食べれば1日に必要なビタミンCが摂取できると云われ、二日酔い、利尿作用、美肌効果もあるという優れものです。
我が家では、田圃の畔に植えた渋柿1本が今年は20個ほど実を付け採れましたので、早速皮を剝いてベランダに吊るし、干し柿としました。
乾燥は天日干しですので、表面がどうしても黒っぽくなってしまいます。しかし、時間が経過すると糖液が表面に染み出て、白い粉を噴いてきます。成分は果糖とブドウ糖です。
最近、「遠赤外線乾燥」を利用して干し柿を作ると、黒い色ではなく柿色のまま美しく仕上げる業者が増えました。見た目にも美味しそうな干し柿が市場に出回るようになりました。
柿の特徴はまだまだあります。ヘタに近いほど甘味は少なく、ヘタ周辺を大きく切り取って、甘く美味しく食べることができます。
また、柿の葉は栄養の宝庫と云われ、柿そのものよりもビタミンCが豊富で、殺菌力や止血効果、免疫力向上効果があると云われ、関西を旅すれば殺菌力を利用した「柿の葉寿司」があります。また、若葉は刻んで、そのままサラダにして食べると良いとも云われています。
この季節、大いに柿を食べ、利用して健康になりましょう。
12月7日撮影 渋柿:岡崎市大西地内

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