朝晩は涼しくなって、秋の足音が直ぐそこまで聞こえてきました。最近は気候の変動も激しいですが、暑い、寒いはそれぞれ感じ方が人によって違います。秋は重ね着をしたり、色や柄の組み合わせを楽しんだりとコーディネートが嬉しい季節ですね。
衣替えの季節がやってきますが、伝統である日本の着物(和服)の衣替えは、10月1日〜翌年5月31日が袷(あわせ)、6月1日〜30日が単衣(ひとえ)、7月1日〜8月31日が薄物(うすもの)、9月1日〜30日が単衣としています。
衣替えはあくまで習慣であり、替えなければならない訳ではありません。しかし、学校や職場では強制的に時期を定めて替えなければならないとしている場合が多いようです。
さて、失われた20年「日本を取り戻す」と、日本経済の大きな足かせとなってきた長引くデフレを克服すべく「アベノミクス」が提唱され、企業のマインドが改善しつつあり、日本経済も「衣替え」が始まろうとしています。
内閣府は、平成25年度の年次経済財政報告(経済白書)で、「デフレ脱却に向け着実な進展が続く」と、久しぶりに前向きの表現を使っています。
http://www5.cao.go.jp/j-j/wp/wp-je13/index_pdf.html
消費税も「税率引き上げに伴う税収増加の効果は大きい」とし、欧州での消費税率を上げた結果「必ずしも経済成長を阻害していない」との調査結果を掲げ、来年4月に消費税を8%へ引き上げても、国内景気の失速は回避できることを示唆しています。
デフレは、高額預金者だけが利益を享受できるのが、インフレはデフレの逆で、何かしないと貨幣の価値は下落していきます。デフレ下では、何か買おうとか、新しい事業をしようとか、そういったインセンティブが働きにくい状況下にあります。
日本銀行は、石油危機の時の高インフレや、バブル経済の時に金融緩和をしすぎた記憶から、「インフレは悪だ」という認識が根強くありました。したがって、デフレであっても良いから、とにかくインフレにならないよう、執り続けてきました。
金融政策をデフレから「衣替え」して、しっかりした経済運営を行い、企業に活力を与え、景気回復、賃金を上げ、消費拡大しなければなりません。

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