名古屋の街、笹島交差点に立って何気なく音を意識すると、大型自動車はバスのみ(トラックは通行許可必要)と云うこともあってか、バイクの音と白い煙が気になるのです。しかもバスや乗用車はハイブリッドカーが普及した為か、実に静かなのです。
日本の自動車の場合、排ガス規制の法律が出来て、有害物質削減は技術革新で大いに効果を上げていると思います。今朝の中日新聞「社説」は、中国の大気汚染を取り上げ「新・中国はどこへ(4) 私は地下鉄で来ました」と題して論じています。
社説によれば、「北京では健康に有害とされる微小粒子状物質PM2・5の測定値が日本の環境基準の十〜十五倍もの日が続く。肺がんの発症率は爆発的に増えている。」とし、「成長を減速させても命を守る政治へ。民衆の目は、厳しくなりつつある。」と結んでいます。
1昨年(2011年)11月3日、人口750万人が住み、高層ビルの建設ラッシュが続く「中国・瀋陽」を旅した時、街中を走る車の多さと、ワーゲン、ヒュンダイ、トヨタ、ミツビシ、ビーエムなどの外国産の乗用車が総て砂埃を被ったまま走っていて、なんと砂埃が多い街という印象が残っています。
しかし、感心したのはオートバイです。ガソリンエンジンが規則で禁止されていて電動ですから、全く音がしないのです。もちろん電動ですから排ガスは出ません。日本のように早朝、新聞配達のバイクの音で目が覚めるということは無いのです。
中国 遼寧省の中心都市、旧満州時代は奉天と呼ばれていて、昔は満州鉄道(満鉄)で働く日本人が多くいたと云います。瀋陽の繁華街や旧満鉄本社などを観て回り、中国の歴史や経済、交通などの発展と同時に、市民の多くは環境汚染に対する意識は高いと感じて来ました。
中国の環境汚染は隣国にも影響を与えていることを党や政府はもっと意識すべきだと思うのです。新聞の社説でも述べられているように、「汚染は成長優先のつけでもあり、実は政治のありようを問うている」と思います。
日本も市街地では、瀋陽で感じた「バイクの電動化」を条例で推し進める必要があるのではないでしょうか。
電動バイク(YAMAHA)写真:インターネットから借用

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