「社会保障と税の一体改革」は「値段は高いが良い品です」とも聞こえそうな消費税率引き上げ論ですが、良い品が「何であるかはお楽しみ」と、引き上げの前提となる社会保障とはどんなものか明らかにされていません。
「国民が安心できる持続可能な社会保障の改革」と云うだけで信用しろと云ったって、民主党のマニフェストで懲りているのですから・・・・。消費税率引き上げを悲願とする財務省の言いなりになっているような気がしてなりません。
確かに、消費税の引き上げを行うしか方法はないと思いますが、その前にやることがあるでしょう。野田総理は消費税増税反対者に対して「財務省陰謀論」を公然と一蹴していることですが・・・・。何故消費税なのか、その前に何をすべきか説明責任があると思うのです。
日本の官僚は個人としては優秀で仕事熱心な人が多いと云われています。私もその通りだと思います。しかし、財務省が望む「消費税増税」は行革とセットであることは国民誰しも考えていることで、国民をバカにしてはいけません。
長時間にわたる民主党内議論が行われても、長時間国会で議論されても、社会保障の確固たる姿や未来像を描くことに手を抜いて、国会の無駄や行政の無駄を省くことに議論が行かず、そのことに不熱心な民主党議員の姿勢に腹が立って仕方ありません。
とにかく「消費税率引き上げの前例をつくろう」と、増税ばかりを先行させる野田政権への不信感は高まる一方で、財務省の言いなりで組織を守りたい一心としか思えません。まるで戦前の海軍や陸軍のように・・・・。
議員や官僚が身を切って自らの定数削減や給与や報酬を減らさない限り、増税を主張しても現状では国民の納得を得るには至らないでしょう。

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