きょうの読売新聞朝刊は、「就活学生特集」のような記事を掲載しています。1面トップは「就職留年7万9,000人」大卒7人に1人の割合で留年している計算になり、約3万1,000人が未就職のまま卒業、あわせると就職浪人は約11万人居ると報じています。学生は一般的に卒業前年の10月頃から志望企業に登録して就活が始まり、4年生4月上旬以降に選考、内定となり、その間が企業説明会や企業訪問などの本格的な就職活動期間です。
不況による採用減に加えて、就活留年学生数の積み上げ増加し、ゆとり教育の結果、競争する事が苦手な学生が増え、企業が求める力強さを感じない事が、採用減に重なっているようです。大学では、入社試験対策や公務員試験、簿記、会計士などの資格試験対策などへも力を注ぎ、なおかつ卒業延期制度なるものまで始めたといいます。大学全入時代になり、今は就職段階で壁が出来ていると新聞は報じています。
不況から来る安定志向はどの時代も変わらず、役所や大企業に勤めさせたいと願う親の後押しも見逃せません。一方、日本の企業は次々と海外へ進出を決め、三菱自動車が約400億円出資しタイに新工場を建設すると読売新聞では報じています。
最近、知り合いが中国へ転勤が決まり、この秋から勤務だそうです。企業の国際化は進み、中でも中国やタイ、ベトナムなどアジアへの進出がめざましく、今や日本人が数多く活躍する時代となったようです。
その中国も大卒の需要は旺盛だった時代を過ぎ、大学入試は狭き門なのに卒業しても就職は難しいようです。求人・求職のミスマッチは、旧態依然とした大学のカリキュラムが最大原因のようで、即戦力としては使えず長期にわたる研修を必要とし、実際、大学新卒者にできる業務は高卒者でもこなせるとしています。
中国の大学が育てるべき人材は、「即戦力のスキルを備えた優秀な技術者」と、現在の大学教育のあり方に注文をつけたと中国の新聞が報じているようです。ならば日本の学生は進出するチャンスであるはずですが、はたして・・・・・?

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