2009年も残り1ヶ月となりました。12月というのに昼中は小春日和の温かさで、コートが邪魔になります。この暖かさと反対に経済は深刻な状況で冷え切っています。
新政権の舵取りが始まろうとっしている最中の不況、経済運営が見えないまま、見た目で支持された「事業仕分け」は一応の成果でしょう。しかし、「コンクリートから人へ」の掛け声は聞こえますが、「環境税」「高速無料化」など相反する政策をマニフェストに示していることから、どの様な経済運営をするか市場関係者は試しているような感があります。
75歳以上の後期高齢者医療制度は廃止に向けた作業が始まったと報じられています。夏の衆院総選挙で高齢者が怒って「
高齢者差別だ!」と、「廃止」を掲げた民主党に投票した成果でしょう。
厚生労働省は現行制度を続ければ75歳の保険料は13、8%引き上げる必要があると試算を示したとか、とりあえず基金取り崩しで対応するそうですが、そもそも後期高齢者医療制度を別扱いにした要因は、暇な時間が出来た
高齢者の病院通いを抑制しようとしたもので、身体に対する不安を和らげる目的で病院に通い、はなし相手を見つけ仲間を求めて出掛けている場合もあるのです。
高齢者が心身共に元気で暮らすことで、病院通いを減らす工夫は他にもあると思います。今回、「事業仕分け」によるシルバー人材センターの予算低減や高齢者の就職支援費用の削減などは「見かけ費用」の削減であり、医療費等の視点からすれば決して削減にはなっていないと思うのです。
新制度発足までには、公平な保険料徴収方法が検討されると思いますが、財源の目途は立っていなく、長妻労働相の手腕に期待するところです。
そもそも高齢者は若者に比較して医療費が多く掛かることは想定され、若者や企業や地方自治体に負担させるには多くの抵抗があると思います。費用負担を掛けないように「
高齢者に生き甲斐を!」の政策を打ち出すことではないかと思います。

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