角帯の締め方である。
今日は朝から居合帯の締め方を稽古した。帯の端をつまみぐるっと廻し、折り返して貝の口に結ぶ。和装の時の締め方と同じなのだが、これがなかなか難しい。四苦八苦・・・である。着流しの時は浪人帯がイキでかっこいい、とテキストにあったが、今のところ着流しに雪駄で歩く予定は無いので貝の口のみで充分だ。
そういえば、私の母は若い頃、よく和服を着ており、着物の着付けもやっていた。冠婚葬祭があると近所の人が着付けに訪れていたのを思い出す。小学生の頃、母の練習のため良く帯を背負わされたが、これは断りづらい雰囲気だったので、ガマンしてお付き合いをしていた(苦笑)。母は北海道へ来てから改まった席以外で着物を着ることはなくなったが、母の黄八丈や大島絣は総て丹前となってしまったのである。
前出の叔父とは別の尾鷲の伯父は役所から帰ると着流しにこの角帯を締めていた。背が高く、何となく遊び人風の雰囲気がありカッコよかった。スソを端折っては車を運転し、ドライブへ出かけた記憶がある。叔父の生家はつたや≠ニいう尾鷲市でも古い旅館で、旅館の奥にあった掘り炬燵に和服姿で座っている伯父は、なかなかの雰囲気があった。
しかし、角ばった顔に太い眉毛の伯父は話題が豊富で、貝の口どころか饒舌家であった。

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