スペイン語と日本語の発音は似ている。
ほぼローマ字読みをすれば相手に通じる。
でもやっぱり違う点もある。
R、RR、Lなんかがよく似ている。RRはまだ違いがわかりやすいんだけど、ほぼ聞き分けはできていない。RとLなんてアルファベットでどっちですかと聞いても僕の耳には二つとも「エレ」と聞こえるため質問することも難しい。
S、Z、Cも僕の耳が聞けば日本の「さしすせそ」と何も変わらない。
僕はいつもこの聞き分けを耳ではなく想像力でこなしてきた。
そこまで外れまくるということもなかった。
僕はこの発音という部門に関しては諦めの気持ちを持っていて、あまり気にしないようにしていた。
グアテマラのスペイン語学校でも教えてくれとも言わなかったし、とくに教えられることもなかった。
僕はきっとどうせいってもわからないから教えないんだろうなと思っていた。
ときどきホームステイ先の子どもからそれはLだよ。SじゃなくてCだよみたいなことをいわれるくらいだった。
それが今日先生と会話しているときに発音の話題になって、いろんな単語をいってみた。
すると先生は今までちゃんといえていたのにどうして今はいえないんだというふうに驚いた。
僕はそれを聞いて驚いた。
今迄だって僕はちゃんと発音できていないと自分で思っていたから、今までちゃんと言えていたんだということに衝撃を覚えたのだ。
結局その場で発音をちょっぴり教えてもらって、できるじゃないかということになってその場はおわった。
前にユースホステルでバイトをしていたことがあるのだけど、そのときにフランス人かイタリア人かが、英語で電話をしてきて、ほぼしゃべれない僕に「スペイン語ならしゃべれるか?」と聞かれたことがある。
もともと僕の発音はスペイン語に適しているのかななどと思った。

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