自分の手に合うマウスが無いので、
不調になると何度も修理している
エレコムの
レーザーマウス RECT M-GE1UL。
自分でも引くほどお気に入りのようで、メンテを繰り返し、
気づけば10年近く使っているこのマウス。
左クリックのチャタリングに始まり、右クリックチャタリング、
センタークリック不動、左右チルト不動、スクロールの暴れと、
センサー以外の全てにおいて不調を発症済み。
一度はマイクロスイッチを交換し、
更に複数回メンテナンスもしている。
しかし2年も使うと、またチャタリングが発生してくるので、
何度もメンテナンスすることになる。
耐久性の高いマイクロスイッチに交換するのが一番いいだろう。
しかしコストや手間もかかり、
何度もハンダ付けを繰り返して壊す可能性もある。
マイクロスイッチ自体を分解して
直接接点を磨いたこともあるが、
分解と復元が非常に難しく、
その後の使用感が変わってしまったりするので、
スイッチ交換前提の最終手段でなければオススメできない。
新品のマウスに買い替えても、品質が悪ければ
1年ちょっとで不具合が発生するものも多い。
どうせ手に合わないものに買い替えるよりは、
マイクロスイッチ自体が壊れるまで、
コンタクトスプレーでメンテするのがいいと思う。
こういう記事を公開されている方のブログを読むと、普通にホームセンターで買えるらしい。
うちはド田舎のせいか、どこのホームセンターにも置いていないので、amazonで買うことになる。
代用としてプラスチックに適さない接点復活剤や
潤滑剤を使うと、スイッチや周囲の部品も壊してしまう
可能性があるので、良く確認すること。
今回はRECTをメンテするが、他のエレコム、バッファロー、
サンワサプライ等の廉価有線マウスも同様だと思うので、
参考までに。
マウス底面のソールを剥がし、ネジを外す。
これは白丸の位置に+ネジがある。
上部と下部のビスはサイズが違うので、ドライバーの選択に注意。
最近は特殊なYネジやヘクスローブネジ等が増えてきて、
分解させないようになってきている。
このマウスは5回以上分解しているため、
再度貼った両面テープを切るときに一緒に切ってしまったりと、
ソールの端もボロボロ。
一般的なテフロン製ソールと違い、
硬質プラスチックでできている。
※閲覧注意(;^ω^)
やはりホイール近辺から侵入したホコリが溜まっている。
2年ほど前にもメンテしているが、
その間にもこれほど埃が入るとは。
コネクターを外し、ホイールも外し、
ビスとツメで留まっている基板も外す。
最初はスイッチのメンテだけのつもりが、
10年ともなると塗装の加水分解によって
内部までベタベタしていたので、全バラし。
急遽思いついたので、外し方の写真を撮らなかったが、
裏の爪を抉ったり押したりしていればだいたい解ってくる。
ホコリを飛ばして、基板以外は
無水エタノールとキムワイプでゴシゴシ。
5回も拭いていれば、ベタベタは大方落ちる。
肌が弱い人は手荒れするので、手袋推奨。
(といいつつ、素手でやって皮剥けたのはワタシですハイ;´∀`)
※参考:写真を撮るのを忘れたため、別のマウスをメンテした時の物。
接点復活剤はスプレーなので、
目的のスイッチ以外にかからないように、
予めしっかり養生する。
直接マスキングテープを部品に貼ると、
接点復活剤でテープの粘着剤がデロデロになるので、
貼る場所に注意。
簡単な配置のマウスもあるが、多ボタンマウスは
スイッチの近辺に他のパーツも密集していたりと、
より細かく養生しなければならない。
実は、これが一番時間のかかる作業である。
今回症状が出たのは右クリックのチャタリングだが、
せっかくなので、全部の接点をメンテナンスする。
※養生してから行うこと。
基板1枚までバラしたら、
長方形マイクロスイッチと正方形タクトスイッチの
押しボタンの隙間から、コンタクトスプレーを注入する。
スプレーノズルの先でボタンを押しながら、
隙間にシュっとする感じ。
あまり大量にかけても垂れるばかりなので、短く数回。
マイクロスイッチの接点は、ボタンと長手方向反対側にあるので、
そちらに復活剤が流れていくように傾けながら、
押しボタンをカチカチと50回以上連打。
これにより、接点の間にも復活剤を浸透させる。
タクトスイッチの接点は真下に積層されている状態なので、
寝かせてカチカチする。
症状の酷いものは、これを2回ほど繰り返す。
症状の出ていないものは、少量を1回だけ噴射した。
※参考:他のマウスのロータリーエンコーダ
スクロールホイールのロータリーエンコーダも、
進みたいのに戻ったりと、劣化による不具合が多い部品である。
マイクロソフトやロジクールに多く使われる光学式エンコーダは、
掃除するだけで直ったりする。
それ以外の廉価マウスに多く使われる機械式エンコーダは、
同様に接点復活剤でメンテナンスする。
多くの機械式エンコーダは、接点が剥き出しのため、
復活剤をかけやすい。
しかし、このRECTのエンコーダは密閉型のため、
復活剤を注入できない。
そこで、鉄板部分をこじって広げ、そこから復活剤を注入する。
注入したら、軸を差し込んでホイールを50回転以上カリカリ回し、
復活剤を浸透させる。
その後は、こじって広げた鉄板をラジオペンチで潰して、
再度密閉しないとスクロールのクリック感が緩くなる。
四隅を均等に締めないと、接点が引っかかって
ジャリジャリしたり動かなくなったりするので慎重に。
何度もこのメンテナンスを行っているため、
私のものは変形してしまっている。
これでもスクロールの暴れは完全に直らなかったりするので、
こういうロータリーエンコーダは、
代用品を探したほうが良いかもしれない。
ただし、TTCとの刻印はあるが、サイズの数字は無く、
似たものもなかなか見かけないので、交換するのは難しそうだ。
3極にハンダ付けされているケーブルも細く、
すぐ断線しそうなので、扱いには注意すること。
あとは、余分な復活剤や汚れを拭き取り、元に組み戻す。
接点に復活剤が多く残っていると、動作が不安定だったり
するので、組み立てた後もカチカチやったり乾かしたりして、
時間をおいてから使用するとよい。
クリーニングと養生と接点復活で、丁寧にやったので
4時間ほどかかってしまった。
養生が簡単なものなら、1時間以内でメンテナンスできる。
また気持ちよくお気に入りのマウスが
しばらく使えるようになるので、この方法はオススメ。
いつも作業優先で行うため、詳細な写真を撮っていないが、
しっかり記事にしたことが無かったので、改めて記事にしてみた。

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