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2007/10/23

『題名のない子守唄』  映画道

『題名のない子守唄』
la sconosciuta

2006年イタリア・フランス映画 121分
脚本・監督:ジュゼッペ・トルナトーレ  脚本:マッシモ・デ・リタ
音楽:エンニオ・モリコーネ
出演:クセニア・ラパポルト(イレーナ)、ミケーレ・プラチド(ムッファ“黒カビ”)、クラウディア・ジェリーニ(ヴァレリア・アダケル)、クララ・ドッセーナ(テア・アダケル)、ピエラ・デッリ・エスポスティ(ジーナ)、アレッサンドロ・ヘイベル(マッテオ)、ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ(ドナート・アダケル)、アンヘラ・モリーナ(ルクレッツァ)、マルゲリータ・ブイ(弁護士)、ピノ・カラブレーゼ(判事)、ニコラ・ディ・ピント(恋人ネッロ)




北イタリア、トリエステ。ウクライナ出身で32歳のイレーナはとあるマンションに部屋を借り、向かいの高級レジデンスに住む金細工商アダケル一家の様子を観察する。イレーナはそこの管理人マッテオに家政婦の仕事がないか声をかけ、共有部分の掃除の職を得る。イレーナはアダケル家の家政婦ジーナに近づき、映画の最中に鍵を盗み出して合鍵を作る。留守中にアダケル家に忍び込んだイレーナは、マッテオが金の削り屑を集めているのを目撃する。そんな折、ジーナがレジデンスの階段から転落し脳に深刻なダメージを受けて全身不随の重態となる。代わりにアダケル家の家政婦となったイレーナだったが、夫婦は喧嘩が絶えず4歳になる娘テアには拒絶される。ヴァレリアの信頼を勝ち取り、テアとも心を通わせて行ったイレーナは、絵本を読み子守唄を歌ってテアを寝かしつけると、夜中に戸棚の奥にある金庫にある書類を探る。また、自己防衛本能に障害を抱え、同級生に倒されても手をつこうとしないテアには、体を縛って自力で起き上がらせる訓練をする。そんな彼女の脳裏には“黒カビ”と呼ばれる男に奴隷のように扱われ、恋人ネッロを惨殺された記憶がつきまとっていた。雪の降るクリスマスの夜、イレーナはサンタクロースの格好をした2人の男に暴行され、マッテオのもとへ逃げ込む。やがてヴァレリアの乗った車が海に沈み、イレーナに疑いがかけられる。

ジュゼッペ・トルナトーレ監督と言うとよくも悪くも『ニュー・シネマ・パラダイス』となるわけだけど、フィルモグラフィーを見るとかなり振り幅のある人だと分かる。
それにしても前作『マレーナ』から6年も経っていたとは。

今回は冒頭の仮面をかぶった下着姿の女性たちが品定めされるシーンから始まり、イレーナの過去が断片的に挿入されながら、サスペンスフルに物語が進行していく。
冒頭に「結末は他の人に話さないで下さい」という監督の言葉が表示されるが、そんな必要はまったくない。結末が分かったから面白くなくなってしまうのは元から面白くないということだし、本作は結末が分かっていたとしてもさほど大した傷になるとは思えない。よくありがちな宣伝だけど、監督に言わせることはなかろうに。

イレーナがテアのことを実の娘だと思ってアダケル家に近づくわけだが、真相は違っていたというのは想定の範囲内。だが、12年間で9回も妊娠させられていたイレーナが母性を感じたのはテアだけだろう。子守唄で寝かしつけ、自分の身を自分で守れるように仕込む。
DNA鑑定では親子と証明されなくとも、二人の間には科学では測れない絆が確かに存在した。数年後、刑期を終えたイレーナが出所するシーンにそれが現われている。


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