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2007/5/27

『明日、君がいない』  映画道

『明日、君がいない』
2:37

2006年オーストラリア映画 99分
脚本・監督・編集・製作・製作総指揮:ムラーリ・K・タルリ
撮影・編集・製作:ニック・マシューズ
出演:テレサ・パルマー(メロディ)、フランク・スウィート(マーカス)、ジョール・マッケンジー(ショーン)、チャールズ・ベアード(スティーヴン)、サム・ハリス(ルーク)、マルニ・スパイレイン(サラ)、クレメンティーヌ・メラー(ケリー)、サラ・ハドソン(サラの友人ジュリー)、クリス・オルヴァー(ルークの友人トム)、ゼイヴィアー・サミュエル(同トム)、ゲーリー・スウィート(ダーシー先生)、ダニエル・ホワイト(スウィフト先生)、アイリーナ・ダンゴヴ(ジェイコブズ先生)




オーストラリアのとある高校。何かが倒れた音を聞いた女子生徒は、その部屋のドアを開けようとするが、鍵がかかっている。かけつけた教師がドアを叩いて呼びかけるが反応がなく、床からは血が流れてくる。その日の朝。部屋で泣いていたメロディは、兄のマーカスに呼ばれ、車で学校へ向かう。成績優秀なマーカスは弁護士を志望していたが、父親の存在にプレッシャーを感じていた。学校に着いたメロディは、幼馴染のルークを見つけ、母親が旅行に出かけ、父親も出張中で家にいないという話をする。マッチョでサッカーに夢中のルークには、ゲイのショーンも熱い視線を送っていたが、彼には結婚願望が人一倍強いサラという彼女がいた。ルークと悪友二人は、ショーンやイギリスから引っ越して3ヶ月になるスティーヴンをからかう。片方の足が短いため、足をひきずって歩くスティーヴンは、尿道が2つあり、そのうち1つのコントロールが効かないため、自分でも知らないうちに漏らしてしまうのだった。サラがトイレで口臭予防剤でうがいをしていると、個室からメロディが出てくる。彼女が手にしていた妊娠検査薬が陽性反応を示していたのを見たサラは、赤ん坊の父親がルークではないかと疑う。一方、トイレでマリファナを吸っていたショーンは、ルークを見つけるとキスをして、本当の自分を認めろと詰る。そのやり取りを聞いていたスティーヴンは、個室から出たところをルークに殴られ、バラしたら殺すと脅される。鼻血を出しながら廊下を歩いていると、ケリーがティッシュを差し出す。サラの友人ジュリーからメロディが妊娠しているという話を聞いたマーカスは、廊下で泣き崩れていたメロディを怒鳴る。

ムラーリ・K・タルリ監督、この映画を製作したのはなんと19歳の時だったとか。
友人の自殺をきっかけに自身も自殺しかけたことがあるそうで、最後にその友人に献辞が出る。本篇で自殺する登場人物にはその友人の名前がつけられており、亡くなった時間も同じ2時37分。

中心となるのは6人の高校生。
彼らがある一日の出来事を回想しながら、インタビューに答えるという構成。
そのうち一人が自殺したのだとばかり思っていたら…。
6人の高校生はそれぞれに悩みを抱えており、とてつもなくヘヴィ。これに比べると『渋谷区円山町』の高校生なんて可愛いもんで、誰が自殺してもおかしくないような状態。
ところが自殺したのは、一見、何の問題もないかに見えた生徒。
あるシーンで、その生徒が6人のうちの一人に声をかけるが、まったくその姿がカメラに映らないというのが実に象徴的かつ効果的。
悲劇の萌芽は見えないところにも潜んでいるのだ。

どうしてもガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』を想起させるが、個人的にはこちらの方が好み(ちなみにエンディングクレジットの謝辞の中にはガス・ヴァン・サントの名前もあり)。
自殺シーン以外にも思わず目を背けたくなるシーンが出てくるが、痛々しくも実に切ない映画だった。


★★★★
0



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