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2015/12/26

ナイロン100℃『消失』  演劇道

NYLON100℃ 43rd SESSION
『消失』

The disappearance

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2015年12月5日(土)〜27日(日)
本多劇場
全席指定:6,900円

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
舞台美術:島次郎  照明:関口裕二(balance,inc.DESIGN)
音響:水越佳一(モックサウンド)  映像:上田大樹(INSTANT wife)
衣装:小原敏博  ヘアメイク:宮内宏明(Ms.factory)
演出助手:和田剛志  舞台監督:宇佐美雅人
出演:
大倉孝二(チャズ・フォルティー)
みのすけ(スタンリー・フォルティー)
三宅弘城(ドーネン)
犬山イヌコ(ホワイト・スワンレイク)
松永玲子(エミリア・ネハムキン)
八嶋智人(ジャック・リント)
池谷のぶえ(ビビの母親・声の出演)


クリスマスの夜、パーティーの計画を練る兄チャズと弟スタンリー。しかし、楽しい一夜になるはずが、ちょっとした誤算からその計画はもろくも崩れ去ってしまう。スタンリーが想いを寄せるスワンレイク、謎のヤミ医者ドーネン、兄弟の部屋を間借りしたいと言うネハムキン、ガスの点検に来たと言うジャック。兄弟の家に集まった彼らの抱えていた「秘密」が彼らの心を離れた時、そこから生まれてくる全ての感情が彼らを破滅へと導いていく。破滅の先に彼らが見たものとは?【公式サイトより】

2004年末に上演された作品をオリジナルキャストで再演。

今後2年ほどナイロン100℃の本公演がなく、映像化もしないとのことで、激戦必至の中、3時間並んで当日券キャンセル待ちにて無事鑑賞。

どこの国なのかどの時代なのかは不明ながら、そこかしこに漂う終末感。
冒頭からスタンには何か秘密があることが示唆されるが、3幕にいたってアンドロイドであることが明らかになり、本物のスタンは幼い頃、チャズのせいで転落死していたことが分かる。
人は生きていくうちに色色なものを得ては失っていく。チャズの場合、スタンを失った後、その喪失を埋めるかのようにスタンのアンドロイドと暮していたわけだが、それは自分のせいでスタンが死んでしまったという罪悪感を消したかったからではなかったのか。
そう考えると、チャズが最後、自死を選ぶという行動にも納得が行く。

ケラさんの演出も冴え渡る。物語はすべて兄弟の住む家の一階部分のみで展開するのだが、映像や照明、音響によってまったく違ったイメージとなるのが凄い。
また、家のあちこちに異変が起きたり(ガスのスイッチを捻ると蛇口から水が出たり、ライトを点けるとトースターからパンが飛び出したり)、ドーネンが徐徐に物忘れが激しくなり、体にも異変が起きたりするなども示唆的。
単純に笑えた泣けたではない、形容のしがたい感情とともに劇場を去ることになったが、これこそがケラ演劇の真骨頂。苦労して観に行った甲斐があった。

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