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2013/10/23

『凶悪』  映画道

『凶悪』

2013年日本映画 129分
脚本・監督:白石和彌
脚本:高橋泉
原作:新潮45編集部編『凶悪―ある死刑囚の告白―』(新潮文庫刊)
撮影:今井孝博  美術:今村力  衣裳:小里幸子  編集:加藤ひとみ
音楽:安川午朗
出演:山田孝之(藤井修一)、ピエール瀧(須藤純次)、リリー・フランキー(木村孝雄)、池脇千鶴(藤井洋子)、吉村実子(藤井和子)、白川和子(牛場百合枝)、小林且弥(須藤の舎弟・五十嵐邦之)、斉藤悠(同・日野佳政)、米村亮太朗(須藤のムショ仲間・佐々木賢一)、松岡依都美(須藤の内縁の妻・遠藤静江)、ジジ・ぶぅ(百合枝の夫・牛場悟)、村岡希美(編集長・芝川理恵)、外波山文明(森田土建社長・森田幸司)、廣末哲万(百合枝の娘婿・牛場利明)、九十九一(木村の共犯者・福森孝)、原扶貴子(百合枝の娘・牛場恵美子)、範田紗々(被害者女性)


   


スクープ雑誌「明潮24」の記者として働く藤井修一は、東京拘置所に収監中の死刑囚・須藤純次から届いた手紙を渡され、面会に行き話を聞いてくるよう上司から命じられる。面会室で向かい合った須藤は、「私には、まだ誰にも話していない余罪が3件あります」と話しはじめる。その余罪とは、警察も知らず闇に埋もれた3つの殺人事件だった。そして、これらすべての事件の首謀者は、“先生”と呼ばれる木村孝雄という不動産ブローカーであり、記事にしてもらうことで、今ものうのうと娑婆でのさばっている“先生”を追いつめたいのだと告白される。半信半疑のまま調査を始める藤井だったが、須藤の話と合致する人物や土地が次々と見つかり、次第に彼の告発に信憑性がある事に気付き始める。死刑囚の告発は真実か虚構か?先生とは何者なのか?藤井はまるで取り憑かれたように取材に没頭していくのだが…【公式サイトより】

新潮45編集部によるノンフィクションを映画化。

この原作、普通に映画化すれば、雑誌に掲載された記事が警察を動かし、事件が明るみに出たというジャーナリストの活躍を描いてめでたしめでたしとなるところだろう。
ところが本作は正義が勝つという単純なものではなく、主人公を仕事に没頭するあまり、認知症の母親の介護を妻に任せっきりで家庭を顧みないという人物にして(当然、この辺りはフィクションであろう)深みを持たせている。
木村家に不法侵入したとして身柄を拘束された修一と妻・洋子が面会するシーンが印象的。記事によって殺された人たちが救われるという修一に対し、洋子は「私は生きているの」と反駁する。
実際、修一の記事が世に出て木村が逮捕されるに及んでも、修一の心が晴れることはない。それどころかむしろ、修一は何かに取り憑かれたかのようになってしまい、最後に木村自身に指摘される通り、木村を一番殺したいと思うようになってしまう。正しい裁きが行われるようにと義憤に駆られていた人物が、殺意という負の感情を誰よりも強く持ってしまうという皮肉。
正義感も間違った方向に行くと、ヘイトスピーチのような形になってしまうんだよな…。くわばらくわばら。

ピエール瀧さん、リリー・フランキーさんの演技は評判通り。
特にピエール瀧さんが裁判でリリー・フランキーさんを見る表情が抜群。
山田孝之さんももちろんよかったが、その他、池脇千鶴さん、吉村実子さん、白川和子さん、村岡希美さんといったキャスティングの妙が光る。


★★★

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