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2013/3/29

いとうせいこう『想像ラジオ』  読書道

『想像ラジオ』

著者:いとうせいこう
出版社:河出書房新社
発売日:2013年3月28日(Kindle版)


   


いとうせいこうさんによる16年ぶりの長篇小説。

3月26日にNHKで放送されたドラマ『ラジオ』(ややこしいな。笑)は、女川さいがいFMという実在するコミュニティFMで高校生パーソナリティを務める某ちゃん。の話だったのに対し、本作ではFMでもAMでもない、IM(イマジナリー・モジュレーション)を使い、杉の木の枝の上からDJアークによって届けられる物語。
『ラジオ』ではザ・スターリンの「負け犬」などのパンクロックが使われていて、たとえその歌のことを知らなかったとしても、どんな曲かは聴けば分かる。それに対し、本作でもいくつかの曲がかけられるが、音はもちろん聴こえない。仮に知らない曲名が出てきたとしても(私は半分ぐらいしか分からなかった)、そこは想像すればいい。冒頭に出てくる「デイ・ドリーム・ビリーバー」もザ・モンキーズのオリジナルでもいいし、ザ・タイマーズによる日本語バージョンでもいい。
そこがまさに想像ラジオの想像ラジオたるゆえん。
ここではジングルですら、読者の想像力に委ねられる。
想ー像ラジオー。

ドラマと小説、それぞれの特性を活かしつつ、両者とも東日本大震災後の日本を真摯な態度で描いている。方や生者にエールを送り、方や死者の声に耳を傾けるという形で。いずれにしても大切なのは想像するということ。被災者がどのような思いで日々を暮らしているのか、死者がどのような思いで死んでいったのか、少しでも想像力を働かせれば、この世は少しましなものになるはず。
あ、これってジョン・レノンが言っていたことか(笑)。
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