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2010/9/24

『奇巌城の冒険』  映画道

『奇巌城の冒険』

1966年日本映画 104分
監督:谷口千吉
製作:田中友幸  製作補:根津博
脚本:馬渕薫[馬淵薫] 太宰治「走れメロス」より
撮影:山田一夫  美術:植田寛  録音:西川喜男  照明:森弘充
音楽:伊福部昭  整音:下永尚
監督助手:竹林進  編集:黒岩義民  合成:三瓶一信
衣裳デザイン:真木小太郎  現像:東京現像所
製作担当者:江口真彦
出演:三船敏郎(大角)、中丸忠雄(円済)、三橋達也(王)、佐藤允(ゴルジャガ)、浜美枝(クレーヤ)、若林映子(宰相の娘スブリヤ)、白川由美(王妃イザート)、有島一郎(酔仙道人)、田崎潤(隊商宿の亭主)、平田昭彦(宰相)、黒部進(武官長)、天本英世(不知火のおばば)、黒沢年男[現・黒沢年雄](大角の弟ヨシオ)、桜井浩子(侍女)、大木正司(スンダラ)、堺左千夫(キャラバンの案内人)、石田茂樹(司祭長)、春日章良(宦官長)、草川直也、山本廉、沢村いき雄、高田稔(コータンの老王)、古田俊彦、黒木須、長谷川弘(衛兵長)、荒木保夫、土屋詩朗、シャンテ・ザベリ[クレジットなし](天竺僧A)、E・M・アジズ[クレジットなし](天竺僧B)
殺陣:久世竜


   


漢人、蒙古人、ペルシャ人、印度人と国際色豊かな敦煌の都で、日本人大角と、僧侶円済は日本に仏教を広め、文化の都を奈良に造るため仏舎利を求めてシルクロードへ旅立った。途中砂漠で得体の知れない悪霊に苦しめられながら、大角は奥地へ入っていった。しかし、悪霊の出現に不蕃を抱いた大角は何か悪い人の企みがあることに気づいたが、遂に隊は黒盗賊に襲われ、静かなオアシスの街へ迷い込んだ。そこで地中に埋もれた窟寺を見つけた大角と円済は、そこで仏舎利を手にして小躍りした。だがその間隊の者たちは王の命令でつかまってしまっていた。隊商宿の亭主と娘クレーヤから、早く逃げるようすすめられた大角であったが、正義感の強い大角は城にしのび込んで皆を助けようとした。城の中で大角は一癖ありそうな家臣の中に、砂漠の中で出くわした黒盗賊の主領ゴルジャカを見つけた。だが大角も捕われの身となり即刻火あぶりの刑を言い渡された。しかし大角は仏舎利を日本に送るまでの手続きをするために、3日間の余裕をくれと訴え、その代わりに円済の身を3日間拘置するよう訴えた。王の同意を得た大角は仏舎利を手にすぐ飛び出した。けれどもゴルジャカの企みで、大角は執に追われ危機に遭遇した。ようやく仏舎利を託して、馬をとばして道を引き返した大角は、砂漠でゴルジャカの率いる黒盗賊に馬を討たれ、走る途中、谷に落されたりして、ひん死の状態で十日目の昼ちかく帰って来た。姿を見て驚いたゴルジャカは、王に目の前で殺すよう計った。一方ペシルの人々は口々に大角の正しい勇気をほめたたえ、皆の力で守ろうとした。王様も大角により初めて人を信ずる尊さを知り、大角を許した。ペシルの都には明るい笑声がよみがえり、大角と円済は一層仲良くなった。

『大盗賊』の姉妹篇的作品。

いやー、かなりの珍作。
一応、「走れメロス」よりとクレジットされているが、それは後半の一部分のみで、ほとんど別の話。しかもメロスの場合はセリヌンティウスと親友という前提があったが、本作では敦煌で奴隷として売られていた大角を円済が買い受けるのが知り合うきっかけなので、あまり説得力がない。しかも、円済が仏舎利を届けようと思っている日本の留学生が、大角の弟ヨシオ(この名前はどうなのよ。笑)というのも偶然すぎて笑ってしまう。

イランでのロケは当時としては珍しい(今でも珍しいか)が、その分、セットにかけるお金がなかったのか、スタジオ撮影のパートはかなりショボイ。ちなみに『ウルトラマン』第7話「バラージの青い石」に出てくるバラージの町は本作のセットを利用したとのこと。それで黒部進さんとか桜井浩子さんも出ているわけね。

特撮もかなり痛い。
旅の途中、大角と円済が水浴びをしていると、水中で居眠りをしていた有島一郎さん扮する酔仙道人に出会う。「別に怪しい者ではない」と言いつつ、かなり怪しげなこの爺さんが一瞬にして服を乾かしたり、最後は噴き上がる水に乗ってどこかへ行ってしまったりと、もう少しどうにかならなかったのかと思わずにはいられない編集の数々。
この爺さんに対抗する天本英世さん扮する不知火のおばばもなかなかのもの。
特に首が胴体から切り離されて水平移動して、また元に戻ったり、顔の上半分だけが王妃になったりという荒業を披露するのはいいが、合成が雑すぎてひどいというレベルではない。
まったく、よくこれで公開できたものだ。
本作で三船プロは多額の赤字を出したというのも納得。

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