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2010/8/24

『シテール島への船出』  映画道

『シテール島への船出』
Ταξίδι στα Κύθηρα

1983年ギリシャ・西ドイツ・イギリス・イタリア映画 140分
脚本・監督・製作:テオドロス・アンゲロプロス
脚本:タナシス・ヴァルニティノス、トニーノ・グエッラ
撮影:ヨルゴス・アルヴァニティス  音楽:ヘレン・カレンドルー
出演:マノス・カトラキス(スピロ)、ドーラ・ヴァラナキ(カテリーナ)、ジュリオ・ブロージ(アレクサンドロス)、ヨルゴス・ネゾス(パナヨティス)、マリー・クロノプルー(ヴーラ)、ディオニシス・パパヤンノプロス(アントーニス)、アティノドロス・プルサリス(警察署長)





現代の都会。朝、映画監督のアレクサンドロスは撮影所に向かった。おりから、彼の作品の主役になる俳優のオーディションが行なわれているが、アレクサンドロスの気に入る者はいない。女優のヴーラは彼の愛人で、最近冷たいと彼にグチを言う。そんな矢先、ラヴェンダーの花を売る老人が入ってくる。その老人こそイメージに描く老俳優だと、アレクサンドロスは直感した。老人を追って地下鉄に乗り港へ行く彼。埠頭まで追ったところで彼は花売り老人を見失う。同じ場面のまま映画中映画になって彼は妹のヴーラ(先出の女優のヴーラ)と二人で、32年前にロシアに亡命した父の帰国を待っている。ウクライナ号から降りたった父スピロ(ラヴェンダー売りの老人)を出迎え、母カテリーナの待つ家に案内する。スピロとカテリーナの再会。しかしスピロが何を言ったのか、カテリーナは怒って台所に閉じこもり、スピロは家を去って町の安ホテルに泊った。翌日、親友のパナヨティスらの歓迎を受けるスピロ。山にあるその村にスキー・リゾートを造る計画があり、村人は署名をするが、スピロは猛反対し、カテリーナに署名するのをやめさせる。そんな父を非難するヴーラ。今さら母に命令などできるはずはないと……。夜中、スピロはロシアでの生活をカテリーナに語り、あちらにも妻子ができたと告白する。朝、村人たちはみな帰ってゆくが、スピロは一人残った。山では、憲兵隊がスピロの行方を探していた。国籍のないままのスピロがこれ以上面倒を起こすと、滞在許可まで取り消されると、アレクサンドロスに警告して去る彼ら。しかしスピロはカテリーナと二人で山の家に残ると言いはる。雪山の中を追放されたスピロとカテリーナが降りてくる。港。警察はスピロをロシアの船に乗せて帰そうとするが、船は出てしまう。警察はあわててスピロを旧港へ運び彼を乗せたランチがロシア船に追いつくが、スピロ自身がソ連に帰る意思を見せないので、ロシア船は彼の乗船を拒否した。憲兵隊長と港湾警察官はスピロをランチで沖に沖に連れ出しそこにかけられた浮桟橋の上に降ろす。疲れはてて医務室で眠っていたカテリーナが目醒めてカフェに現れ、沖を見る。朝、浮桟橋の上でスピロとカテリーナが抱き合っている。夜明け、スピロは桟橋を繋いだロープをほどく。二人を乗せた浮桟橋は朝霧の中に消えてゆくのだった。【「キネマ旬報映画データベース」より】

カンヌ国際映画祭脚本賞ほか受賞作。

国境3部作の1作と紹介してあるところが多いが、iMDbによれば国境3部作は『こうのとり、たちずさんで』、『ユリシーズの瞳』、『永遠と一日』の3作で、本作は『蜂の旅人』、『霧の中の風景』へと続く「沈黙3部作」の第1作となっている。中には『こうのとり、たちずさんで』と併せて沈黙4部作というくくり方もあるようで、もうどうでもええわ(笑)。

現在のアンゲロプロス監督のスタイルが既に完成されていて、曇天の中、台詞も少なく、クロースアップも少なく、淡々と物語は進んでいく。
それでも退屈しないのは、やはりその映像力。
映像の叙事詩といったフレーズがぴったり。
本作では映画の撮影を進めようとしていた映画監督が、いつの間にか映画の登場人物になっているなどその境目がはっきりしないが、朝霧の彼方へと消えていくスピロとカテリーナたちは死への旅路に向かっているように見えた。

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2010/8/25  18:19

投稿者:法水

わはは。毎度すみませんねぇ。最初にタイトルを書いたときに「船出」と「脱出」って似てるなぁと思っていて、それが残っていたようです(笑)。

2010/8/25  14:34

投稿者:Gershwin Melody

とりあえず日本を脱出したい気持ちは分かった。でも何事も無かったように訂正してこのコメントも消せば問題無しよ。

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