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2010/7/27

維新派『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』  演劇道

維新派『台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき』
<彼>と旅をする20世紀三部作 #3

When a Gray Taiwanese Cow Strerched

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【犬島公演】瀬戸内国際芸術祭2010参加作品
2010年7月20日(火)〜8月1日(日)
犬島アートプロジェクト「精錬所」内・野外特設劇場
S席:4,500円  A席:3,500円
ペア券S席:8,000円  A席:6,000円

作・演出:松本雄吉
音楽:内橋和久
舞台監督:大田和司  舞台美術:黒田武志(sandscape)
照明デザイン:吉本有輝子(真昼)
照明:ピーエーシーウエスト、岸田緑、魚森理恵、伊藤泰行
音響デザイン:ZAK[松村和幸]  音響:田鹿充、move
SE:佐藤武紀  演出助手:中西美穂
衣裳:維新派衣裳部、江口佳子  衣裳協力:木村陽子、高野裕美
メイク:名村ミサ

出演:岩村吉純、藤木太郎、坊野康之、森正吏、金子仁司、中澤喬弘、山本伸一、小林紀貴、石本由美、平野舞、稲垣里花、尾立亜実、境野香穂里、大石美子、大形梨恵、土江田賀代、近森絵令、吉本博子、市川まや、今井美帆、小倉智恵、桑原杏奈、ならいく、松本幸恵、森百合香、長田紋奈、池田光曜、森田晃平、岡崎由起子、片山晴絵、清原瑞恵、黒神奈美、杉田愛美、住吉山実里、高矢慶子、恒吉美都穂、肥後実可子、藤原那津子


多くの島が広がるアジアの海、多島海。その南の海から、島づたいに日本にたどり着く道を、「海の道」と呼びます。それらの島々を舞台にして、日本から東南アジアへ渡った人々、アジアから日本へ渡ってきた人々にまつわる様々な逸話をもとに、「20世紀の海の道」を描きます。【パンフレットより】

『nostalgia』『呼吸機械』に続く<彼>と旅をする20世紀三部作最終章。
2002年『カンカラ』以来となる瀬戸内海の離島・犬島での公演。

岡山駅よりバスにて岡山新港へ。そこからフェリーにて犬島へ。
犬島に到着したのが15時15分。開場時間までは犬島家プロジェクトと称された作品を見て島を歩き回り、犬島アートプロジェクト「精錬所」内の展示物を見学。
16時30分より屋台村がオープン。
一番人気はモンゴルパン。その他、カレーやかき氷、マッサージ、床屋まで様々な屋台が所狭しと並ぶ。ライブステージもあり、この日は短髪の女性の方が演奏。その脇では清水恒男(ひさお)さんという大道芸人が綱渡りなどを披露。

17時30分、開場。
客席への道は2通りあって、スロープを利用する場合は署名をしてから。
ふと見たら矢内原美邦さんのお名前が。

そして舞台はこんな感じ。
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やや分かりにくいかも知れないが、かなり奥行きがある。

18時30分をちょっと過ぎて開演。
始まりは非常に静か。男性2人の単語での会話。
そこに女性たちがくわわり、洗濯物を干すような動き。
徐々に太陽が西の空に沈んで行くとともに周囲が暗くなり、舞台そのものが変化していく様を体験できるのも野外公演ならでは。

今回は前2作とは違い、物語性が薄い。そのためか、配役も記載なし。
これはアジア篇だからこそ出来たことで、『nostalgia』の南米、『呼吸機械』の東欧では何らかの筋がないとよく分からないままで終わってしまう。
その点、アジアであれば海の道を通じて文化や言葉が行き来してきたという歴史がある分、共通した意識というものが存在する。それに変に具体的にしてしまうと事物を矮小化しかねない。

ちなみにタイトルはフランスの詩人ジュール・シュペルヴィエルの「灰色の支那の牛が……」から取られていて、劇中にもその詩が引用されている。

 灰色の支那の牛が
 家畜小屋に寝ころんで
 背のびをする
 するとこの同じ瞬間に
 ウルグヮイの牛が
 誰か動いたかと思って
 ふりかえって後(うしろ)を見る。
 この双方の牛の上を
 昼となく夜となく
 翔びつづけ
 音も立たてずに
 地球のまわりを廻り
 しかもいつになっても
 とどまりもしなければ
 とまりもしない鳥が飛ぶ。
 【訳・堀口大學】

遠く離れた世界、地球の裏側で起こっていることなど関係ないかも知れないが、どこかで繋がっている。特にこれだけネットや交通手段の発達で地球が小さくなった分、その繋がりというものは20世紀に比べて濃密になってきていることは間違いない。

正直に言うと、やはり前2作に比べるととっつきにくい部分はあった。パフォーマンスの面でも物語性の欠如を補うような迫力にはやや欠けていたように思う。
それでも、これだけのスケール感を持った作品は他の劇団には到底真似できないし、わざわざ犬島に観に行った甲斐は充分にあった。12月には埼玉で屋内公演があるが、果たしてどのように上演するのだろう。とりあえずキャストは犬島公演より少なくなるようだが。




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