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2008/9/27

『イントゥ・ザ・ワイルド』  映画道

『イントゥ・ザ・ワイルド』
INTO THE WILD

2007年アメリカ映画 148分
脚本・監督・製作:ショーン・ペン  原作:ジョン・クラカワー『荒野へ』(集英社刊)
撮影:エリック・ゴーティエ  編集:ジェイ・キャシディ
音楽:マイケル・ブルック、カーキ・キング、エディ・ヴェダー
出演:エミール・ハーシュ(クリストファー・ジョンソン・マッカンドレス)、マーシャ・ゲイ・ハーデン(ビリー・マッカンドレス)、ウィリアム・ハート(ウォルト・マッカンドレス)、ジェナ・マローン(カリーン・マッカンドレス)、ブライアン・ディアカー(レイニー)、キャサリン・キーナー(ジャン・バレス)、ヴィンス・ヴォーン(ウェイン・ウェスターバーグ)、クリステン・スチュアート(トレイシー・タトロ)、ハル・ホルブルック(ロン・フランツ)、ザック・ガリフィアナキス(ケヴィン)、トゥーレ・リンハーツ(デンマーク人カップル・マッズ)、シグネ・エグホルム・オルセン(同・ソーニャ)、シェリル・フランシス・ハリントン(ソーシャルワーカー)、カリーン・マッカンドレス(ナレーター)




1990年の夏。ジョージア州アトランタのエモリー大学を優秀な成績で卒業したクリストファー・マッカンドレスは、将来の成功を約束された22歳の若者だ。ワシントンDC郊外の高級住宅街で育った彼は、NASAの航空宇宙エンジニアだった父ウォルトと母ビリーから卒業祝いとして新車を買ってやると言われるが、「新しい車なんか欲しくない。何も欲しくない」と素っ気なく答える。そして間もなく2万4000ドルの貯金を慈善団体に寄付し、両親や妹カリーンに何も告げることなく、中古のダットサンに乗って姿をくらました。これがクリスの壮大なる旅の始まりだった。アリゾナ州のミード湖で鉄砲水に見舞われたクリスは惜しげもなく車を捨て、アレグザンダー・スーパートランプという別名を名乗ることにする。彼が全てを捨てて旅たったのは、物資社会からの脱出して新たなに生まれ変わり、いかなるルールにも束縛されない自由を得る為だった。北カルフォルニアのパシフィック・クレスト・トレイルの大自然を行くクリスは、気ままに旅するヒッピーのカップル、レイニーとジャンのトレーラーに乗せてもらう。複雑な過去を引きずるジャンは、ナイーブなクリスに音信不通になってしまった息子の面影を見る、海辺でキャンプした3人は仲むつまじいひとときを過ごすが、ある朝レイニーとジャンが目覚めるとクリスの姿はなかった。砂浜には、「ありがとう!」と記されていた。1990年9月。クリスはサウスダコタ州で大農場を営むウェインのもとで働いていた。ウェインは陽気でおおらかな男で、クリスは彼を兄のように慕い、楽しく酒を飲み交わすこともあった。「アラスカに行くんだ。荒野のど真ん中で生きる。特別な時間、その場所で!」ウェインはそんなことを意気揚々とまくし立てるクリスの無鉄砲さを諫めようとするが、後日、ある違法行為によって当局に逮捕されてしまう。働き口を失ったクリスは、再びさすらいの旅に出た。その頃、クリスの実家では両親が警察や私立探偵に我が息子の捜索を依頼し、妹のカリーンは彼の胸の内に思いを馳せていた。マッカンドレス家には複雑な事情があり、繊細なクリスの気持ちを理解していたカリーンには、彼が姿を消した理由が分かるような気がした。クリスが自分を探さないで欲しいと願っていることも。コロラド州でカヤックによるスリリングな急流下りを体験したクリスは、水路でメキシコへの国境を越えたのち、再びカルフォルニアに舞い戻ってきた。1991年の暮れには社会の規範に囚われないアウトサイダーたちが集まるスラップ・シティのコミュニティで、レイニーとジャンと喜びの再会を果たした。そこで新たに出会った16歳の少女トレイシーは、クリスに急速に惹かれて行く。しかし、クリスには、恋よりも何よりも大切な目的があった。1992年1月。クリスはカルフォルニアのソルトン・シティでロン・フランツという老人とめぐり会う。ロンは仕事もせず野営をしながら旅するクリスを不思議がるが、同時に親しみを感じた。ふたりはお互いの身の上話を打ち明け、岩肌が剥き出しの山を登るハイキングに興じ、数週間のうちに世代を超えた友情を育んでいた。やがてクリスとの別れの時が迫った頃、ロンは再び独りぼっちの生活に戻ることが恐ろしくなっていた。「君を養子にしたい。私は君の祖父になろう」そんなロンの切実な申し出も、クリスのアラスカ行きを止めることは出来なかった。1992年5月。ついにクリスは旅の最終地点アラスカの山岳地帯に到達した。わずかな食糧と狩猟用ライフルを背負い、まだ雪の降り積もった険しい大地を踏みしめながら、山を越え、川を渡り、ひたすら奥地へと進んでいく。やがてクリスは風雨にさらされ、ぽつんと放置されたおんぼろのバスを発見する。それは2年間に渡る旅の目的を成し遂げるには、格好の“家”だった。そして静寂と野生動物によって支配されたその広大な空間は、まさにクリスが夢見ていた絶対的孤独の荒野だった。しかし見るもの、触れるもののすべてが新鮮で驚きに満ちたその大自然には、クリスの想像の及ばない“罠”が潜んでいた…。【公式サイトより】

ショーン・ペンさんが10年以上の歳月をかけてジョン・クラカワーさんの『荒野へ』を映画化。

これって実話を基にしていたのね、と最後に気づいた私(笑)。
ロードムービーは結構好きだし、アメリカならではの壮大な自然もあって、2時間半の長尺も退屈することなく楽しむことができた。

が、主人公に共感できるか否かというと答えはノー。
行く先々で出会う人々と仲良くなっていくところを見るとさぞかし魅力的な若者だったのだろうけど、最初から最後まで裕福な家庭の甘ったれ息子という印象はぬぐえなかった。ジャック・ロンドンの『野性の呼び声』を愛読しているというのもいかにもという感じ。
クリスは物質文明を否定してアラスカの大地を目指すわけだが、“自分の力”で行くと言っている割には車にも乗るし、列車に飛び乗ったりもする(2回目にはそれがバレてボコボコにされる)。言葉と行動が伴っていない。
また、これはエミール・ハーシュさんの演技力のせいもあるかも知れないが、旅に出始めた頃と2年後の間に成長の跡が感じられない。2年経っても植物の本が手放せず、しかも間違って毒性のあるイチゴを食べてしまって死に至ってしまう。そして最後に"HAPPINESS IS REAL WHEN SHARED"と書くわけだが、2年間も放浪しなきゃそんなことに気づかなかったのかと言いたくなってしまった。

キャストではトレイシー役のクリステン・スチュアートさんやアカデミー助演男優賞にノミネートされたハル・ホルブルックさんなどが印象に残ったが、もう少し両親もちゃんと描いて欲しかった。せっかくマーシャ・ゲイ・ハーデンさんとウィリアム・ハートさんを使っているんだから。
ところで主人公の名前から、監督の兄にして若くして亡くなったクリス・ペンさんを思い出したのは私だけだろうか。


★★1/2
0



2008/11/12  21:01

投稿者:法水

思い入れが強いのは分かりますが、それを人にまで押し付けるというのはいかがなものでしょうか。
念のために申し上げておきますが、私は映画と実在の人物は別物と考えております。ですので、映画でのクリスに共感できなかったからと言って、本人の人生を否定するつもりなど毛頭ありません。大体、人の一生が2時間やそこらで分かるわけがありませんし。

>映画としての批評の他に、実在の人物としての評価をしてみてはどうでしょうか。
それは私以外の方がすればいいと思います。私は観た映画の感想を書いているだけですから。

>クリスの冥福を祈ります。
クリスは仏教徒だったんでしょうか?(笑)
冥福は仏教用語ですのでお気をつけを。

2008/11/12  1:25

投稿者:floatingleaf-daisuke

 まず最初に、この映画をみて批評してくれている方がいることにとても喜びを覚えました。ですが、その評価をみて少し賞賛の度合いを下げねばならないことはお分かりいただけるでしょう。
 私の意見としては、マッカンドレスの生き方、そして彼の残した軌跡を、誰も賞賛こそ出来ても否定は出来ないと思うのです。彼の感じた人間の一生という壮大なストーリー、実際に体感した壮絶な俗世間離れした時間。そんな積み重ねを、誰が否定出来るでしょうか?彼と同じように、思いついたイマジネーションを具現化し、現実から逃れる手段として行使されたとはいえ、実行に移すことの出来た人以外にそれを許された人はいないと思うのです。
 彼を題材にした映画が説明不足であることが、彼の一生を否定する理由にはならないのではないでしょう。

 映画としての批評の他に、実在の人物としての評価をしてみてはどうでしょうか。映画のなかだけでは分からない、それ以上の何かが見えてくるかもしれません。
 ボクは荒野に片足をつけて生活しています。そんなボクでも、マッカンドレスの本当の気持ちは理解できないのです。
 クリスの冥福を祈ります。

http://floating-leaf-films.com/

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