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2008/9/24

『12人の怒れる男』  映画道

『12人の怒れる男』
12

2007年ロシア映画 160分
脚本・監督・製作:ニキータ・ミハルコフ
脚本:ヴラディミル・モイセイェンコ、アレクサンドル・ノヴォトツキイ=ヴラソフ
撮影:ヴラディスラフ・オペリヤンツ  音楽:エドゥアルド・アルテミエフ
出演:セルゲイ・マコヴェツキイ(陪審員1・CEO)、ニキータ・ミハルコフ(陪審員2・陪審員長)、セルゲイ・ガルマッシュ(陪審員3・タクシー運転手)、ヴァレンティン・ガフト(陪審員4・ユダヤ人)、アレクセイ・ペトレンコ(陪審員5)、ユーリ・ストヤノフ(陪審員6・テレビ会社取締役)、セルゲイ・ガザロフ(陪審員7・外科医)、ミハイル・イェフレモフ(陪審員8・旅芸人)、アレクセイ・ゴルブノフ(陪審員9・墓地の管理責任者)、セルゲイ・アルツィバシェフ(陪審員10)、ヴィクトル・ヴェルズビツキー(陪審員11・建築家)、ロマン・マディアノフ(陪審員12)、アレクサンドル・アダバシャン(廷吏)、アプティ・マガマイェフ(ウマル)




ロシアのとある裁判所で、センセーショナルな殺人事件に結論を下す瞬間が近づいていた。被告人はチェチェンの少年、ロシア軍将校だった養父を殺害した罪で第一級殺人の罪に問われていた。検察は最高刑を求刑。有罪となれば一生、刑務所に拘束される運命だ。3日間にわたる審議も終了し、市民から選ばれた12人の陪審員による評決を待つばかりとなった。彼らは改装中の陪審員室代わりに指定された学校の体育館に通されて、全員一致の評決が出るまでの間、携帯電話を没収されて幽閉される。バスケットボールのゴールや格子の嵌められたピアノといった備品に囲まれた陪審員たち。冷静にことを進めようとする男に促されて、12人の男たちは評決を下すためにテーブルを囲んだ。審議中に聞いた隣人たちによる証言、現場に残された証拠品、さらには午後の予定が差し迫っている男たちの思惑もあって、当初は短時間の話し合いで有罪の結論が出ると思われた。乱暴なチェチェンの少年が世話になったロシア人の養父を惨殺した――そのような図式で簡単に断罪しようとする空気があり、挙手による投票で、ほぼ有罪の結論に至ると思いきや、陪審員1番がおずおずと有罪に同意できないと言い出した。陪審員1番は自信なさげに結論を出すには早すぎるのではないかと疑問を呈し、手を挙げて終わりでいいのかと、男たちに問いただした。話し合うために、再度投票を行おうと提案。その結果、無実を主張するのが自分ひとりであったなら有罪に同意をすると言いだした。無記名での投票の結果、無実票が2票に増える。新たに無実票を投じたのは、穏やかな表情を浮かべる陪審員4番だった。ユダヤ人特有の美徳と思慮深さで考え直したと前置きし、裁判中の弁護士に疑問が湧いたと語る。被告についた弁護士にやる気がなかったと主張した。この“転向”をきっかけに、陪審員たちは事件を吟味するなかで、次々と自分の過去や経験を語りだし、裁判にのめりこんでいく……。【公式サイトより】

ヘンリー・フォンダさん主演の名作『十二人の怒れる男』を、ニキータ・ミハルコフ監督が舞台をロシアに移してリメイク。

ニキータ・ミハルコフ監督は単なるリメイクではなく、この一作で現代のロシアを描いてみせた。被告人がチェチェン人であり、陪審員室代わりに体育館を使われているというのは2004年に起きたベスラン学校占拠事件を想起させる。陪審員の中に女性がいないことが気になったが、これもまた現代ロシアにおいて女性の果たす役割を表しているのかも知れない。
オリジナルと同じく最初は有罪が優勢だったのが、徐々に無実派が多数を占めていく。最終的に全員無実で決定と思いきや、監督自ら演じる陪審員2号が反対する。無実にして自由の身とするより、刑務所に入れた方が少年は長く生きられるというのは何とも凄まじい現実。日本を舞台にした『12人の優しい日本人』のなんと平和的なことよ。
面白いのはそこで2号が少年を我々で世話しようと提案すると、最初に無実だと言っていた1号までが「いやこれから仕事で日本に行かなきゃいけないし…」と途端に尻込みしてしまうところ。
まぁ確かにそこまで彼らが責任を持つ必要はないと思うが、法の下での正義とは果たして何なのか、裁判員制度導入を前にして考えさせられてしまう。

ただ、いかんせん長い。とにかく陪審員が自分のことばかり喋りすぎ。字幕を追うのに必死だったぞい。もうちょっと事件そのものの話をしてくれればもっと早く終わったのに(笑)。


★★★
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2008/9/29  2:22

投稿者:法水

私はオリジナルを高校のときの社会の授業で観ました(笑)。

>舞台をロシアに移す意味が分かります。
そうですね。リメイクする際に時代や舞台を移すことはよくありますが、たいていそれが活きてこないんですよね。その点、本作は例外的な成功作と言えると思います。

2008/9/26  21:11

投稿者:ミミズク

私はオリジナルの白黒映画を観ましたが、このバージョンも面白そうですね。刑務所に入れた方が少年は長く生きられるという言葉から、舞台をロシアに移す意味が分かります。
昔の映画は要点だけをみせてくれたので簡潔で分かり易いのですが、私もダラダラと長いのには頭がついていかず弱いな・・(笑)。

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