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2008/6/24

『愛おしき隣人』  映画道

『愛おしき隣人』
DU LEVANDE

2007年スウェーデン・ドイツ・フランス・デンマーク・ノルウェー映画 94分
脚本・監督:ロイ・アンデルション(アンダーソン)
撮影:グスタフ・ダニエルション  音楽:ベニー・アンデルション(アンダーソン)
出演:ジェシカ・ルンドベリ(アンナ)、エリック・ベックマン(ミッケ・ラーション)、エリザベート・ヘランダー(ミア)、ビヨルン・エングルンド(チューバ吹き)、レイフ・ラーション(大工)、オリー・オルソン(コンサルタント)、ビルギッタ・ペルション(チューバ吹きの妻)、ケマル・シェネル(床屋)、ホーカン・アンセル(精神科医)、ロルフ・エングストローム(太鼓叩き)、グンナール・イヴァルション(ビジネスマン)、ペール・フレデリクション(カーペット売り)、ジェシカ・ニルション(女教師)、ワルデマール・ノワク(スリ)、ベングト・C・W・カールション(CEO)




北欧のとある街に住む人々。爆撃機の夢を見たチューバ吹き。部屋で演奏の練習をするが妻にも疎まれ、下の住人は箒の柄で天井をつつく。夫に“クソババア”と言われた女教師。妻に“クソババア”と言ってしまったカーペット売り。誰も理解してくれないと己の人生を嘆くミア。飲み場ではアンナが憧れのミュージシャン、ブラック・デビルズのミッケに話しかける。大工はテーブルクロス引きに失敗して200年以上前の陶器を壊し、理不尽な裁判の結果、電気椅子にかけられる夢を見る。自分勝手な患者たちの話を聞くことにうんざりする精神科医。床屋に入るコンサルタント。彼の態度に腹を立てた床屋はコンサルタントの髪の毛をめちゃくちゃにしてしまう。結局、丸坊主にして会議に向かったコンサルタントだったが、会議中にCEOが倒れて亡くなってしまう。葬儀ではチューバ吹きや太鼓叩きが演奏をする。高級レストランで得意気に携帯電話で話をするビジネスマン。その隙にスリが上着から財布を抜き取る。そしてアンナはミッケと結婚する夢を見る。2人は部屋の外に集まった見ず知らずの人たちから祝福を受ける。

スウェーデン出身のロイ・アンデルション監督、『散歩する惑星』以来7年振りの新作。
1970年のデビュー作『純愛日記』も『スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー』と改題されてリバイバル公開。
音楽は元ABBAのベニー・アンデルション。

メインとなるストーリーはなく、スウェーデンに暮らす人々の小さなエピソードが積み重ねられていく。出演者はプロの俳優ではなく、監督やプロデューサーが路上や町でスカウトしてきた人たちなのだとか。
カメラはほとんどフィックスで、役者の動きを追うのは2ヶ所ぐらい。
つかず離れずのほどよい距離で、悲喜こもごもの生活を覗き見る形となる。
エピソードとしてはテーブルクロス引きが好きかな、やっぱり。
ことあるごとに女性が「200年の食器よ」と言い、年配の男性が「200年以上だ」と訂正するところや、その後の裁判シーンもほとんどコント。

ここには多くの人物が登場するが、ほとんどの人が愚痴をこぼしたり、不満を漏らしたりしている。
だがふと、もしそういったものが一切ないユートピアのような社会が実現したとして、それで人生は最高のものとなるだろうかという疑問が湧いてきた。まぁそんなことは100%ないのだけど、それはそれでひどくつまらないもののような気がする。
悩んだり、悔やんだり、苛立ったり、腹を立てたり、妬んだり、落ち込んだり……そういったことがあるからこそ、ふとしたことに喜びを感じたり、腹を抱えるほど笑ったり、何でもない景色に感動したりできるのではないだろうか。
窓の外に集まった見知らぬ人々に祝福されるアンナとミッケを見ているとそう思えてくる。
2人が出会う食堂のマスターが言う「また明日があるさ」という言葉が印象的。


★★1/2
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