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2008/1/29

『やわらかい手』  映画道

『やわらかい手』
Irina Palm

2007年ベルギー・ドイツ・ルクセンブルグ・イギリス・フランス映画 103分
監督:サム・ガルバルスキ
原案・脚本:フィリップ・ブラスバン  脚本:マーティン・ヘロン
撮影:クリストフ・ボーカルヌ  音楽:ギンズ
出演:マリアンヌ・フェイスフル(マギー)、ミキ・マノイロヴィッチ(ミキ/ミクロス)、ケヴィン・ビショップ(トム)、シボーン・ヒューレット(サラ)、ドルカ・グリルシュ(ルイザ)、ジェニー・アガター(ジェーン)、コーリー・バーク(オリー)、メグ・ウィン・オーウェン(ジュリア)、スーザン・ヒッチ(ベス)、フリップ・ウェブスター(イーディス)、トニー・オブライエン(店主)、ジョナサン・コイン(デイヴ)




ロンドン郊外の小さな町。50代の未亡人マギーは、息子夫婦のトムとサラとともに難病に倒れて入院中の孫オリーをロンドンの病院に連れて行き、医者から6週間以内にオーストラリアで特別な手術を受けなければオリーの命が危ないと告げられる。治療費は無料だが、渡航費などは自己負担。マギーはひとりロンドンに残って何とかしようとするが、銀行の融資は断られ、仕事も見つからない。ふらふらとソーホー地区に迷い込んだマギーは、偶然「接客係募集・高給」の貼り紙を見て店に入る。しかし、そこは壁に開いた穴越しに手で男をイカせる風俗店だった。オーナーのミキは、そのなめらかな手に素質を見て取るが、マギーは慌てて逃げ出す。だが翌日、マギーは再び店を訪れて雇ってもらう。指導係のルイザは手本を見せると、早速マギーにやってみるように言う。手にローションをつけて恐る恐る仕事を始めるマギーだったが、すぐにコツをつかんで給料も増え、小さな息子を一人で育てているルイザとも親しくなる。一方で、度々どこかへ出かけていくマギーをトムや友人のジェーンたちは不審に思い始める。ミキは、長蛇の列ができるほど人気となった彼女に「イリーナ・パーム」という芸名をつけ、マギーに内緒で試してみて人気の秘密を探る。夜も働かないかと提案するミキに、マギーは6000ポンドの前借りを申し出る。テニス肘ならぬペニス肘になっても、右腕を吊って左手で仕事を続けるマギー。ある日、ルイザがクビになったと知り、彼女の家を訪れるマギーだったが、「あなたが仕事を奪ったんだ」と口汚く罵られる。ミキに対して不信感を抱くようになったマギーは、ライバル店のオーナー・デイヴに誘われて店を替えることを考え始める。その矢先、後をつけてきたトムに店で働いていることがバレ、仕事を辞めさせられる。

マリアンヌ・フェイスフルさんがアラン・ドロンさんと共演した『あの胸にもういちど』以来、39年ぶりとなる映画主演作。
個人的にはサー・ミック・ジャガーの恋人だったというイメージが強いのだが、その頃の面影はまるでなく(笑)。時間って残酷ね。

彼女扮するマギーは難病の孫のためにセックスワーカーとなるわけだが(手術費用と書いているところが多いが、それは間違い。ちゃんと説明されてるのに)、その勤め先が“ラッキーホール”と呼ばれる場所。オーナーのミキは東京に行ったときに見かけてロンドンで取り入れているのはここだけだと自慢するのだけど、これって日本発祥だったのか…(ちなみにミキはニンテンドーDSで「スーパーマリオ」をしていたりする)。

当然のことながらマギーはそのことを息子や友人には一切口にはしないが、結局息子にバレてしまう。
面白いのは、息子が激昂して母親を娼婦呼ばわりし、出してもらった金は返すと息巻くのに対し、それまでマギーを快く思っていなかった嫁のサラが態度を改め、最後には抱擁まで交わすほどになる点。
そりゃあね、息子にしたらキツいわな。
嫁の方が同性の分、マギーの心情がよく理解できたのかも知れない。

マギーたちは店で壁一枚を隔てて客と接する。
顔が見えないことでの安心感がある一方(客にしてもまさかこんなオバさんにされているとは思わなかっただろうな。笑)、血の通った交流を望むようにもなる。
自分のブースに絵を飾るというのもその表れ。
彼女は表面上の付き合いを必要としなくなり、それが結局は友人たちに仕事の話をして、ジェーンには7年前に亡くなった夫と不倫していたのを知っていたのよ、とぶちまけるという行為に繋がる。
孫のその後などは描かずに、新しい人生を踏み出したマギーで終わるところがよかった。文字通りこれは彼女が自分の手で掴み取ったものなのだ。


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