もう20年になるのか、あのCM。
ちょうど、大学を卒業してアシスタントになった頃だと思う。
あんな絵が撮りたいと、ずっと憧れていたCMだ。
憶えている方もいらっしゃるでしょう。ソニーウォークマンのCM。
湖で静かにウォークマンを聴く猿のCM。
とてもシンプルで、なんとも哀愁の漂う絵だった。
私にとっては感動した作品だった。
この主役チョロ松が14日亡くなった。
29歳、人間でいうと100歳くらいに当たるらしい。
亡くなる瞬間も静かに眠るように逝ったという。
この頃の撮影を想像すると、もちろんアナログ。
きっとどこかの湖畔で、辛抱強く撮影したのだろう。
チョロ松も撮影スタッフも大変だったと思う。
画面から想像するより時間と労力の要する作品だと思う。
近年、このような撮影はスタジオ、デジタル処理で簡単に作ってしまうが、
初心忘れべからず、一発撮り(合成や特殊効果なし)を見直そう。


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