夫は施工会社が決まったので、そのうえ見積りが安かったので、うれしそうです。
田村さんを誘ってお祝いをしよう、と言いました。
「場所はどこがいいかな。そうだ、’りんでんばーむ’にしよう」
「それは良いアイデアね」
そのレストランは中野建業さんが施行したところです。
何度か食事をしたことがありましたが、こんな縁があったとは・・・。
「乾杯〜!」
「いろいろお世話になりました」
私たちはすっかりお祝い気分です。
田村さんは「前祝ですね」とにっこりして言いました。
そうです。まだこれからです。
「私、夢があるんですよ。コンクールで表彰されたいですよね」
田村さんは笑顔で「そうですね。応募してみますよ」と言いました。
毎年、県内で設計・建設コンクールがあり、田村さんは何度も入賞しています。
今年は在来木造部門優秀賞を受賞した実力派です。
「私夢を持つのが好きなんですよ。今も、あるコンテストに応募しているんです。
賞金の50万円もらったらどうしましょう」
すると田村さんは「そしたら、木のお風呂にしますか・・・?」と言いました。
初めヒノキかコウヤマキのお風呂を入れたいと思っていました。
しかし、手入れが大変だという母の猛反対にあい、すっかり諦めていたのです。
田村さんに勧められたのがきっかけで眠っていたものが起きだしました。
インターネットのお気に入りにいれておいた木製浴槽会社のサイトをもう一度見ました。
やっぱり木のお風呂に入りたい〜!
母には内緒で変更していまおうかしら・・・
もちろん、夫には相談しますが。