
子供のころ、仮面ライダーという人気番組があった。悪の秘密結社・ショッカーによって、バッタの能力を持つ改造人間にされた主人公・本郷猛が、仮面ライダーに変身して怪人たちをバッタバッタ(シャレになってない…)と倒すというストーリー。
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仮面ライダー1号とサイクロン号(模型です)
その仮面ライダーが乗っていたのがサイクロン号。これに憧れてチャリンコを猛スピードで乗り回し、転んで鼻血が出た悔しさをかみ締めながら、大人になったら絶対オートバイに乗ってやる、と鼻息荒く育ったのが僕ちんたちの世代だ。
日本では中型2輪免許を持っていたが、アメリカに引っ越してきてからは免許を取り直さなければならなかったので、必要もないだろうと思い取っていなかった。
しかしこのガソリン高騰時、オートバイの良さを改めて考えてみた。毎日の通勤が往復200マイルなので、ガス代がこたえる。加えて、信じられない天からの教示が降ってわいてきた。それは、長男がバイクに興味を示していたので、 →続きは、不正のにおい、をクリック
どうせなら安全の大切さを第一歩から教えてくれるクラスを取ったら、というウチの言葉だった。
危険なもの、間違ったこと、少しでも不正のにおいがするものは大嫌いな、僕ちんとはまったく正反対のウチのやつ。ましてやアメリカでオートバイといえば、ハーレー⇒白人保守層⇒暴走グループ⇒タバコと酒⇒売春と麻薬⇒入れ墨⇒犯罪⇒刑務所⇒不摂生で肥満化⇒高血圧と心臓病⇒廃人同様の老後、という構図がちらつく。

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な、懐かしい変身ポーズ。でもバイクの免許と変身は関係ない
「クラスを取ったら」…。公正さと真実と誠実さに白い羽が生えたような、ウチのが放った言葉とはとても思えなかったが、この千載一遇のチャンスを逃したら一生許可がおりないと思った僕ちんは、長男を差し置いてあたふたとクラスの予約を取った。
カリフォルニアでオートバイの免許を取るには、車の免許同様、学科試験と実技が必要になる。半年間の仮免期間もある。このクラスは、本試験へ至るまでの長い階段のわずか1段目にしか過ぎないのだ。
クラスはMotorcycle Safety Foundationという外郭団体が主催する「Basis Rider Course」。この安全運転の教習クラスを取れば、実技試験が免除になるほか保険などもディスカウント価格になる。
21歳以下の場合は、このクラスを取ることが義務付けられている。受講料は21歳以上が$250、21歳未満が$150。決して安くはない。
冬休みで帰省してくる長男に合わせ、クリスマス前後の3日間にクラスを取ることにした。講座自体はカリフォルニア中で開かれているが、僕ちんたちは家から近いニンニクの里・GilroyのGavilan Collegeでコースを取ることにした。
1日目は学科で、12月22日の午後4時45分からGavilan Collegeの生涯学習教室で開かれた。インストラクターは45歳のEan。
運良く土地や不動産が高騰したときに売却したおかげで、42歳でリタイアして今ではこのコースのインストラクターをしているだけ。うらやましい。オートバイはホンダのものばかり、6台を所有しているという。母方が日本人とのことで、最初から親しみがわいた。
受講者は僕ちんたちを合わせて6人。偶然にもベイエリアに住んでいる日本人男性が1人いた。他には20代の白人の男性2人(友達同士)と高校生の男の子。
初日は仕事を早退しての参加となったので、眠くならないか心配だった。しかし法律や安全を説明するブックレットを渡され、1人1人問題を与えられて答えていく形式だったので、うかうかしていられない。問題をもらってから10分〜15分で答えを見つけて、他の人の前で発表しなければならないのでかなり忙しかった。
途中で休憩をはさみながらとはいえ、4時間以上のクラスでかなり疲れた。最後に筆記試験が行われた。仕事で疲れた頭にいきなり50問の試験問題。やめてよ〜。
さてさて、本郷猛を目指す僕ちんの夢は、ここでついえるのか。果たして、テストの結果はいかに。
その2へ続く。
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