その1からの続き。
マウント・シャスタに近づくと、山は動いていないのに地面の下には何かがうごめいているような、妙な感覚を覚える。
地面の下から湧き上がるようなエネルギーというか、静かな“胎動”というか、山を下から突き上げているような何かを感じる。
動いていないのに、秘められたものすごいエネルギーを写真で現すのには限界がある。
↑しかしそういった何かを表現するとしたら、こういった写真になるのかな。
今年はいろいろと生活に変化があったので、 →続きは、養鱒場、をクリック
マウント・シャスタに登ることができなかった。しかし山は動かず。近い将来、また登ってみたいと思っている。

観光客にとって、雪はあまりうれしくないかもしれない。しかし山登りをするものにとって、あるいはカリフォルニアに生活するものにとっては、雪は必要不可欠だ。
マウント・シャスタを登るには、雪がないと登れない。→
というと不思議に思われるかも知れないが、雪がないと、マウント・シャスタのトレイルは、火山灰がむき出しになる。1歩進むと2歩戻るような感じで、ほとんど前に進まない。
しかし雪が降ってアイスバーンになると、逆に登りやすくなる。クランポンを着ければカギが氷に食い込んで、普通の山道を歩くよりはるかに早く進める。
もうひとつ、この雪がないとカリフォルニアでは生活用水も農業用水も確保することができない。
観光客にとっては、雪が降ってパンサーメドウズへ行くことができないと絶望感にさいなまれる人もいるらしい。しかし逆に、雪がないとカリフォルニアに住むものにとっては絶望感にさいなまれる。

Yさん、Tさん、Mさんを、ふだんは案内しない場所へ連れて行った。
Larkin Damという場所で、McCloudの南東数マイルの森の中にある。とにかく静かな場所で、1日ゆったり過ごしたいならもってこいの場所だ。
↑澄んだ水、ひと気のなさ、風にそよぐ枝の音…。訪れたときは紅葉の真っ只中で、色鮮やかな黄色や赤の葉が水面に映って美しさが倍増していた。

小さなダムの上では、数人の釣り人が川面に竿を延ばしていた。釣れるのはマス。→
マウント・シャスタ・シティには養鱒場があり、育てたマスを付近の川や湖に放流している。

←マウント・シャスタ・シティには養鱒場から見た、シャスタと紅葉したカシの木。黄金色のカシの葉に、シャスタの雪の白さが映える。
その3へ続く。

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