その2からの続き。
▽ビンヤードが紅葉
Benzigerではまず、ピクニックエリアで昼食を摂った。このあと、有名なトラクターツアーに参加してもらった。
KさんもNさんもかなり英語がおできになる様子だったので、トラクターツアーには同行しなかった。その間、僕はオーガニック畑の写真を撮ったり、ビジターセンターのお土産を見て回ったりしていた。
ここはほかの畑より標高が高いので、 →続きを読むをクリック
(←カラフルなバラの花が咲き乱れるRochioliのビンヤード)
やはりブドウの葉が色づくのが早い。既に美しく紅葉している部分があった。

(情熱的に鼓動を打つハートのような、真っ赤なブドウの葉→)
▽Rochioliだよ〜
ここからソノマバレーを離れ、101号線の反対側(西側)の、Russian River ValleyにあるRochioli(ロキオリ)を訪れた。アポは午後1時半だったが、1軒目のChateau St. Jeanで時間を取られすぎたので、Rochioliに到着が遅れることを連絡した。
応対してくれたオバちゃんはすごく愛想がよく、心配しないでゆっくりおいで、と言ってくれた。

(←世界的に有名なワイナリーなのに、試飲室はきわめて質素)
このワイナリーは家族経営の小さなワイナリー。数回来たことがあるが、係員はすごく親切で気持ちがいい。ただ造りはかなり質素。民家をちょっと高級っぽく改造したような感じがする。生産量が少なく、品種によってはわずか200ケースしか出していないものもある。
でも出されるワインはすばらしい。ホワイトハウスの昼食会や晩餐会に頻繁に出されている。日本でもカレラと並んですごい人気らしい。同じくホワイトハウス御用達のシルバラード・トレイルのZDと並んで、伝説と化している部分がある。しかし実際はすごくふつーのワイナリーだ。

(テラス席の試飲テーブルには、緑色のキャノピーが用意されている→)
先日も、このRochioliへ行けないかという問い合わせを受けた。しかしメールには日本語で「ロキオリ」と書いてあった。マヌケなことにその日本語の字面を見ても、いつも行く「Rochioli」とはピンと来ず、その問い合わせ主に「ロキオリとは聞いたことがありません。つづりを教えてください」と聞いてしまったのだ。
そのときはいろんなワイナリーのアポを取ったり手を回したりして、フラワーズや幻ビンヤードなどを含めた、自分でもすごいと思うワイナリーめぐりをプランした。しかし問い合わせ主は「ほかへ頼みます」だって。バカにすんなよー、んなろー。今度問い合わせてきても、絶対受けてやんネーから覚えとけよ。
あらら、はしたなくて、すびばせん。

(←Rochioliのビンヤードで。珍しく、ちょっと曇りっぽくなってきた)
▽おいしい希少ワイン
カウンターテイスティングしかないが、あまりの人気のために、アポを取って人数を制限。売り切れが多いので、飲ませてくれるのはまだ在庫があるものに限られてしまう。
市場にもあまり出回らないので、私市さんのところやCardinaleなどと同じく、希少ワインといえる。ワイナリー以外では専門店やレストランで注文できないことはないが、かなり高額になる。

(ビンヤードの上にあるピクニックエリアで、まずはシャドネーを試飲=幻ビンヤード→)
さて、この日最後は、私市さんの経営している幻ビンヤードだ。ここからKさんにナビをお願いした。というのも、101号線からRochioliへな何回も来たことがあり、道は知っている。また同様に101号線から幻ビンヤードへの道も知っている。
▽的確なナビに感謝
だが、Rochioliから幻ビンヤードまで直接行ったことがない。この間はわずか20マイルもないが、すごい山の中と畑の中をグネグネと曲がりながら、10回近く右折したり左折したりを繰り返さなければならない。直接行くと30分前後だが、101号線へ戻ると1時間以上かかる。

(←私市さんの奥さんの、レベッカさんの名前が付いたピノ・ノワール。口当たりがとても軽い)
Kさんのナビは抜群にうまかった。渡したGoogle Mapのプリントと説明を読みながら、曲がり角が近づくと「あと○メートルくらいで○という通りを右折です」などと、すばらしく的確にアドバイスしてくれる。
Kさんのおかげでまったく問題なく、畑と山を乗り越えて幻ビンヤードへ到着することができた。
▽まずはビンヤードでシャドネー
幻ビンヤードでは、私市さんの奥さんのレベッカさんが応対してくれた。ここは一般公開していないので必ずアポが必要。しかし温厚な私市さんといい、いつでも暖かく迎え入れてくれるレベッカさんといい、いつ訪れてもほっとできる場所だ。

(後方に広がる畑では、ピノ・ノワールが栽培されている→)
私市さんは収穫後の仕込みで、出かけておられる。今が1番お忙しい時期なのに、訪問を受けてもらえて感謝している。
まずはビンヤードの丘陵トップにあるピクニックエリアで、レベッカさんの名前が入ったシャドネーを味わった。飲ませてもらったのは以前からの試作品だったが、今年から本格的に作り始めたそうだ。

(←この試飲室、私市さんの手作りです。すご…)
ブドウの購入先も確保し、味わいも少し変えたという。新作がすごく楽しみだ。
▽新しいテイスティングルーム
9月いっぱいは、オレゴンやシャスタ、ヨセミテへ行っていたりで、幻ビンヤードを訪れる機会がなかった。今回久しぶりに来てみて、それまでは自宅応接室を試飲に使っていたのが、新しく階下にテイスティング・ルームを作ったことを知らされた。
しかも私市さんご夫妻の手作り。御自分で材料などを買ってこられて仕上げたとのこと。すごく手の込んだ作りに驚いた。
ここでMaboroshi Pinot Noir 2006とRebecca・K Pinot Noirを飲ませてもらった。2006はますますいい味に仕上がりつつある。Rebecca・K PinotはMaboroshiより収穫時期を早め、アルコールを押さえて軽い味わいに仕上げてある。
ワインごとにグラスも変えてくれる心遣いがうれしい。そうこうしているうちに、私市さんが帰ってこられた。Kさんご夫妻としばらく歓談させてもらい、ワイン作りの苦労など楽しいお話を聞かせてもらえた。
その4へ続く。

0