
ブドウの収穫が最盛期を迎えた10月初め、関東から来られたKさんご夫妻を、2日間かけてナパとソノマへ案内した。
今回の案内では、ふだんほとんど人を案内しないRussian River Valleyの超玄人向けのワイナリーや、NapaのかわいらしいB&Bでの宿泊などを盛り込むことができた。
またナパ有数のすばらしいレストランで、おいしいカリフォルニア料理をご馳走になってしまうなど、自分自身の糧になる体験ができた。
▽はっきり要望、すっきりプラン
奥さんのNさんからコンタクトを受けたのが、 →続きを読むをクリック
(←所々、葉が赤く染まってきたBenzigerのビンヤード)
ツアーの3週間前。
・玄人向けツアー
・貯蔵用洞窟なども見せてくれるワイナリー
・ナパ/ソノマのホテルに1泊
・行ってみたいワイナリー、オーパス・ワン、フラワーズなど

(ソノマ入りを前に、ゴールデンゲート・ブリッジをバックに記念撮影→)
と、要望をはっきり伝えてこられたので、こちらとしてもすごく気合が入ってやりやすかった。長いルートにもかかわらず、すっきりとプランできた。しかし玄人向けの内容となる上に宿泊もとなると、正直アポが取れるかどうか心配だった。
▽浅はかさ露呈
このためNさんには「ナパは宿泊料が高く予算外になるかもしれない。できたらSFに泊まってナパとソノマを1日ずつ回った方が安上がり。今はワイナリーめぐりのハイシーズンなので、アポが取れないワイナリーがあるかもしれない」旨、打診した。

(←ソノマの青い空と雲=Chateau St. Jean)
だがNさんは、予算のことよりもNapaでのんびり泊まるという体験を重視したい、とのことだった。
世知辛く安上がりに仕上げることばかりを頭に置いて、プランを練ろうとした自分の浅はかさを思い知らされた。
やっぱワイナリーめぐりの旅は、KさんとNさんのように贅沢するところは思い切って贅沢してこそ、日本では味わえないワインや料理を試せたり、ロマンチックなB&Bでの宿泊をのんびり体験できるのではないだろうか。

(赤く色づき始めたブドウの葉=Benziger→)
せこいプランを押し付けるよりも、リクエストに応じてオーダーメードで考え直さなきゃな〜、と深く反省してしまった。
▽大見得を切って玉砕
Nさんは僕ちんのブログを読んでいただいているとのことだったので、Opus Oneを避けている(
僕ちんがOpusを敬遠するわけ 参照)ことはご存知の様子だった。
しかしそれでもあえてOpusを希望されてきた。それも、見学ツアーを入れてほしいと。おー、根性あるぢゃん。それならば受けないわけにはいかない。やったろーやないけー。

(←Rochioliの美しいビンヤード)
だが、しかし…。予想通り、見学ツアーは既にいっぱいだった。大見得を切って見事玉砕した僕ちんが、とんでもなくマヌケに見えた。そこで仕方なく、深く静かに、何事もなかったようにテイスティングのアポだけを入れまちたん。
▽てやんでー、Opus
ほかのワイナリーでは、クライアントの通訳として飲まないから見学ツアーに参加したい、と言えばあのShaferやQuintessaでさえ「いいよいいよ、いつでもどうぞー」と無料で同行を許してくれる。

(幻ビンヤードのピクニックテーブルで、レベッカさん=左=と→)
でもOpusではダメ。「ほかの参加者のじゃまになる」だって。てやんでー、気どるんじゃあねーぞ、たかがワイナリーだろうが。でも負け犬の遠吠えにしか聞こえなくて、寂しい…。
かといって、Opusなんて、そこまでしてトライしなければならないツアーでもワインでもないから、別にわたくし、いいんですけど。
▽ぴのしゃどワイナリー
それから近年日本で人気が出ているフラワーズだが、カレラ同様、これは一般的にガイドブックに紹介されているナパ・ソノマエリアにあるのではない。

(←今回泊まったHennessey Innの中庭)
ソノマからは西へ向かって約2時間、67マイルほど離れた海岸線にすぐ近い山の中にある。ちなみにカレラはソノマから南へ向かって約3時間下った、僕ちんの自宅方面にある。
こういった涼しい地域に向いた品種である、Pinot Noirとシャドネーなどを主に作っているワイナリーは特に「ぴのしゃどワイナリー」と呼ばれ、一目置かれている、かどうかは知らないが有名どころが多い。今回訪れたRochioliや私市さんの幻ビンヤードもそうだ。
その2へ続く。

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