
満開のサボテン。乾ききった酷暑の地でも、見事としか言いようがないくらい美しく咲き誇っている。
ウチの近所にもサボテンをいっぱい庭に植えてある家があるが、花はいつもしぼんで枯れたようになっている。こんなに咲き誇っているのを見たことがない。

カリフォルニアを縦断するハイウエーの1つにUS101があるが、 →続きを読むをクリック
このミッションのすぐ横を走っている。

101号線はもともと、ユニペロ・セラが宣教師として切り拓いてきた道である「El Camino Real(王の道)」が元になっている。サンディエゴからソノマまでの21カ所のミッションをつなぐ約600マイルの道だ。
沿道には1マイルごとに、ユニペロ・セラの功績とミッションの果たした役割を顕彰するために、鐘が建てられている。

鐘はフランシスコ派の宣教師たちが用いた杖をかたどったポールから吊り下げられている。
鐘の縁には「El Camino Real」の字が、その上には「1769 & 1906」という、ミッション創設と鐘が最初に沿道に設置された年が刻まれている。奇しくも1906年はサンフランシスコ大地震が起きた年だ。

サン・ミギュエル・ミッションの外壁はところどころ崩れているが、丁寧にしっくいやセメントなどで補修されている。
創設時のレンガとあとから補修した後がうまく組み合わさって、郷愁をあおる雰囲気を醸し出している。
ミッションの西側には、前述のレンガ造りのタワーと同じく鐘を組み込んだ鐘楼があった。

今にも崩れそうな鐘楼は墓地のすぐ横にあるが、老朽化が進んでおり、また2003年の地震で被害があったので今は一帯が立ち入り禁止になっている。
アメリカは建国新しい若い国と言われるが、建国以前にもこのような宗教をばっくぐらんどとした歴史やネイティブ・アメリカンの文化が連綿と受け継がれてきている。
カリフォルニアへ来てSFやLAの観光地だけを見ていると、そういった奥深い歴史と文化を見逃しがち。
だがもしカリフォルニアへ来るチャンスがあれば、そういった観光地以外の場所にも足を運び、本当のアメリカの姿をかぎとってほしい。
そういう意味では、今回のミッション探訪は自分にとってもまた新しいアメリカの発見だった。
おわり。

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