2010/4/30
お墓 自然
今日は神戸アドベンチスト病院へ友人のお見舞いに行きました。
帰りに、ふと思いついて、須賀敦子さんのお墓を訪ねてみました。
以前宝塚にお住まいのK夫人を神戸アドベンチスト病院へお連れしていたとき
いつも通っていた道沿いの、甲山(かぶとやま)墓園のカトリック墓地に
須賀さんのお墓があることを、最近知ったからです。
3月20日が命日。
4時近くに墓園に到着。門の右側にあるお花屋さんで百合を2本買って、
左側にある管理人さんのいる建物へ行く。
《巡回に出ています。2回ベルを押してください。5,6分で来ます》
という張り紙が。
ベルを2回鳴らすとすぐ、建物の裏からごそごそと物音がして、管理人さんが現れた。
「須賀敦子さんのお墓はどこでしょうか」
「ああ、5区の2の×××です。お宅のような人がよく来るので、机に番号を書いて貼ってあるのです。地図をあげましょう、ここが現在地、5区は歩いても2,3分です。
僕は須賀さんの本を読んだことはないのですが、そんなにいいんですか」とおっしゃる。
「イタリアで暮らしていらして、昭和4年くらいに生まれた方で、イタリア人と結婚して、帰国して60歳からエッセイなどを書いた人です。とてもいいんです」と私。
車で墓地のすぐ近くまで行けることが分かって、5区のあたりに車を止めて、階段を上り、須賀さんのお墓、黒い御影石を探しながら歩く。。。。
お墓には「永遠の安息を得て安らかに・・・」とか聖書の言葉などが刻んである。
大きな十字架のあるのは、大阪のカトリック教会の合同墓地。
その近くにありました、海に向かって立つ須賀さんご一家のお墓が。
少し日にちが経ったように見える、カラーの白い花がある。須賀さんのお好きな花。
そこへまだ開いていない百合の花を入れる。百合もお好きな花だったはず。
お墓の前に座って、山々を見る。。。
ゆったりとした敷地で、広々として明るい。
別の区画には日本式のお墓もたくさんあるけれど、
この一画は別の雰囲気がある。
夕暮れ5:15分に門が閉まると書いてありましたが、
少し離れたところのお墓へ、中年のご夫婦がお参りにいらして、掃除をなさっていた。
子供を連れた若い女性が、犬の散歩に・・・
緑の木々に囲まれた静かな場所があったら・・・とずっと思っていましたが、
お墓というのは、あまり人が来なくて静かです。
一人で静かに考えたいとき、私はまた、ここへ来そうな気がしました。
身内でない人のお墓を訪ねたのは、これが初めてです。
♪私のお墓の前で、泣かないでください〜
という「千の風になって」のメロディーが
家に帰ってから心に浮かんでくる。
須賀さんの本から受けるたくさんのものに思いを馳せたいとき、
私はまたきっとここに来る。

須賀敦子 マリアアンナの 墓石

1929年1月19日ー1998年3月20日
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帰りに、ふと思いついて、須賀敦子さんのお墓を訪ねてみました。
以前宝塚にお住まいのK夫人を神戸アドベンチスト病院へお連れしていたとき
いつも通っていた道沿いの、甲山(かぶとやま)墓園のカトリック墓地に
須賀さんのお墓があることを、最近知ったからです。
3月20日が命日。
4時近くに墓園に到着。門の右側にあるお花屋さんで百合を2本買って、
左側にある管理人さんのいる建物へ行く。
《巡回に出ています。2回ベルを押してください。5,6分で来ます》
という張り紙が。
ベルを2回鳴らすとすぐ、建物の裏からごそごそと物音がして、管理人さんが現れた。
「須賀敦子さんのお墓はどこでしょうか」
「ああ、5区の2の×××です。お宅のような人がよく来るので、机に番号を書いて貼ってあるのです。地図をあげましょう、ここが現在地、5区は歩いても2,3分です。
僕は須賀さんの本を読んだことはないのですが、そんなにいいんですか」とおっしゃる。
「イタリアで暮らしていらして、昭和4年くらいに生まれた方で、イタリア人と結婚して、帰国して60歳からエッセイなどを書いた人です。とてもいいんです」と私。
車で墓地のすぐ近くまで行けることが分かって、5区のあたりに車を止めて、階段を上り、須賀さんのお墓、黒い御影石を探しながら歩く。。。。
お墓には「永遠の安息を得て安らかに・・・」とか聖書の言葉などが刻んである。
大きな十字架のあるのは、大阪のカトリック教会の合同墓地。
その近くにありました、海に向かって立つ須賀さんご一家のお墓が。
少し日にちが経ったように見える、カラーの白い花がある。須賀さんのお好きな花。
そこへまだ開いていない百合の花を入れる。百合もお好きな花だったはず。
お墓の前に座って、山々を見る。。。
ゆったりとした敷地で、広々として明るい。
別の区画には日本式のお墓もたくさんあるけれど、
この一画は別の雰囲気がある。
夕暮れ5:15分に門が閉まると書いてありましたが、
少し離れたところのお墓へ、中年のご夫婦がお参りにいらして、掃除をなさっていた。
子供を連れた若い女性が、犬の散歩に・・・
緑の木々に囲まれた静かな場所があったら・・・とずっと思っていましたが、
お墓というのは、あまり人が来なくて静かです。
一人で静かに考えたいとき、私はまた、ここへ来そうな気がしました。
身内でない人のお墓を訪ねたのは、これが初めてです。
♪私のお墓の前で、泣かないでください〜
という「千の風になって」のメロディーが
家に帰ってから心に浮かんでくる。
須賀さんの本から受けるたくさんのものに思いを馳せたいとき、
私はまたきっとここに来る。

須賀敦子 マリアアンナの 墓石

1929年1月19日ー1998年3月20日

2010/5/1 7:21
投稿者:モネ
2010/5/1 4:28
投稿者:玄柊
須賀さんのお墓を見せていただきありがとうございます。現在、ロシア人の友人と函館に居り、ロシア人墓地をお参りしたばかりです。ですから、墓に関して非常に深い感慨を抱いています。ロシアのハリストス教会でも教会内部へ入ることができました。素晴らしい経験をしている旅となっています。
得難い経験、素晴らしい旅、守られますように。