落陽 朝井まかて

2016/9/19  11:43 | 投稿者: masuko

 朝井さんの新刊を読むのは今年3作目。今回のは書下ろしだ。

 凄いテーマに取り組んだものだ。8月8日のこともあったんで、この夏、発刊というのはタイムリーかもね。

 「天皇」ってもんに考えさせられる夏だ。


 以下、Amazonの内容紹介


献木十万本、勤労奉仕のべ十一万人、完成は──百五十年後。

いざ造らん、永遠につづく森を──

明治天皇崩御直後、東京から巻き起こった神宮造営の巨大なうねり。
日本人は何を思い、かくも壮大な事業に挑んだのか?
直木賞作家が、明治神宮創建に迫る書下ろし入魂作!

「ただ、かくなる上は、己が為すべきことを全うするだけです」
明治四十五年七月、天皇重体の情報を掴んだ東都タイムスの瀬尾亮一は、宮中の大事 が初めて庶民の耳目に晒される状況に記者魂を揺さぶられる。快復を願う万余の人々が 宮城前に額ずく中、天皇は崩御。直後、渋沢栄一ら東京の政財界人が「御霊を祀る神宮 を帝都に創建すべし」と動き始める。一方、帝国大学農科大学講師の本郷高徳は、「風土 の適さぬ地に、神宮林にふさわしい森厳崇高な森を造るのは不可能」と反論。しかし、曲折の末に造営が決定すると本郷は、取材をする亮一に永遠に続く杜¢「りへの覚悟を 語った。やがて亮一も、一連の取材で芽生えたあるテーマに向き合うことに…。


 つい先日、東京に行って時間があったのでこの本を読む前の予習として明治神宮に初めて脚を踏み入れた。

 鬱蒼とした森には入る時間の余裕がなく参拝のみ。

 あの森が人の手で作られたとは。

 元はこんな荒野。明治神宮のHPに写真があった。

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 すごい。

 この本はあの森、杜を作っていく経緯をテーマにしているわけではなく、「明治という時代」と「明治天皇という人」に強く迫っている。

 Amazonの紹介文で言えば、最後の行の「一連の取材で芽生えたあるテーマに向き合うことに…」という部分。

 以前、例によって一人で何かしらのお遊びに東京へ行った時に原宿の駅前で「あー時間あるな、明治神宮かあ、行く?どうしよう?なんで天皇を祀った神社があるのかなあ、日本にはむっかしからたっくさんの神社があって天照大神だなんだってずっと大切にしてきているのに、近代国家になってから亡くなった天皇のために神社作るってどういうことなんかなあ・・・まあ、手を合わせるほどのこともないかあ・・・」ってそちらへ脚を向けずにどこか別のところで時間をつぶした覚えがある。

 その時の疑問への答えとしてぴったしカンカンの内容だったように思う。

 「人」としての明治天皇と皇后に興味持ったよ。

 そして今度東京にいって時間があったら明治神宮の森の奥深くまで入ってこようっと。

 まかてさん、いいね。


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