箱根山

2016/7/24  15:58 | 投稿者: masuko

 本日3つ目の投稿。

 軽井沢までの旅のお伴に獅子文六の「箱根山」を読んだ。

 世に言う「箱根山戦争」を題材にしている。

 ウィキでは

 第二次世界大戦後の1950年から1968年にかけて堤康次郎率いる西武グループと、安藤楢六率いる小田急グループ、およびその背後にいる五島慶太の東急グループの間で繰り広げられた箱根の輸送シェア争いの通称。

 これに藤田グループが直接対決ではない形で参戦。

 このことをメインの題材にし、その他の箱根の話題もたくさん採り入れて面白おかしく文六さんが書いています。

 芦の湯をモデルに二つの老舗旅館の喧嘩や元箱根と箱根町の喧嘩など、箱根にあるいろいろな喧嘩を紹介。そしてその中で翻弄される男女の恋も。

 初めて知ったのは芦の湯の温泉宿にドイツ軍の兵士が昭和22年までの4年間もいたということ。
 横浜港に修理のために寄港しているときに船が大爆発を起こし、ドイツに帰れなくなり、その船の乗り組み員を軍からの要請で預かっていたとのこと。

 こういう本もあるそうな。これ図書館にあるかしら。

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 戦時中は海軍省から食糧や諸物資の特別配給を受けたドイツ兵も敗戦後は、牛豚鶏を飼育し、野菜を作り、山の雑木を伐採して燃料とし、耐乏生活を村民とともにした。今、あじが池とよばれ温泉場に風情を添えている池は、当時村の防火用水池とするため、ドイツ兵たちの汗と奉仕によって掘られたものである。また宝蔵ケ岳の裾にも防空壕を掘りはじめたが、完成前に終戦となり今は跡形もない

 お話の中ではドイツ兵がお隣の旅館の女中とよい仲になり生まれた子どもが活躍する。

 もうひとつ面白かったのは老舗旅館の主人が考古学を研究していて、箱根に縄文以前より人間が暮らしていたということを訴えていて、お話の最後の辺りで旅館近くの山で黒曜石製石器を見つけるという件がある。
 実際に黒曜石製石器が発見されていて、今から12000年以上前の無土器時代のものだろうと言われているそうだ。

 そのころに箱根にいた人間たちは、温泉や地熱とかのことどう思っていたのだろう。生活の中に採り入れていたかなあ。霊的なもののひとつだったかなあ。知りたいものだよ〜ん。

 新聞小説、大衆に好まれるもの、ユーモアのあるお話、売れる物・・・まあ、そういうところで書いていらっしゃる訳だけれど、それはそれで読み応えがあるかな。面白かったよ。
 

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